第10話 ポエム 春セミ和声トルネード6

***


春セミの 何百という

正体が みえないままに・・・




おとだけが あふれる 空間・・・


  シャンシャラ


 シャンシャん


  シャンシャん


 シャンシャん・・・



  シャンシャラ


 シャンシャラ


  シャンシャん


 シャンシャん・・・




何百という同じ音の交差・・・




濃い まば



(音の洪水・・・)





(受け止めきれない


耳の感覚・・・


天然の音の広い音域・・・)




規則正しい うねり・・・



空間が上昇しそうになる・・・





(規則正しい


台形の


平行四辺形の


切片のように・・・


金属の元素のように・・・


キラキラと


きらめきながら・・・)



~~~~~






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