第7話 偽りの扉

澪はユウマの言葉に動揺しながらも、冷静さを保とうとした。

「どうしてこんなことを…?」

問いかける声は震えていたが、ユウマは淡々と答えた。


「梓が何を知っていたか、お前にはわからない。あれは事故じゃない、計画されたことだ。」


彼はさらに告げた。

「俺がやったことだと証明できるのか?」


澪はスマートフォンを取り出し、隠し撮りしていた録画を再生した。

「これでどうだ?」


ユウマの表情が一瞬曇る。

だがすぐに、冷笑が戻った。


「そう簡単にはいかない。」


突然、ユウマは部屋の奥から不審な装置を取り出した。

「これがなければ、誰にも証拠は出せない。」


澪は息をのんだ。

ユウマの手に握られたそれは、スマートロックの遠隔操作装置だった。


彼の狙いはまだ終わっていなかった――。


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