新・楚漢戦争〜李克伝〜
以織(いおり)
第1話 李斯の死
紀元前208年、秦。この日、首都の処刑場には多くの群衆が集まっていた。なぜなら、秦の丞相、李斯が処刑されるというのだから。
「李斯!貴様は皇帝陛下に対して反逆を企てた。その罪により、腰斬の刑とし、一族皆殺しと致す!」
「ふん。この国ももう終わりだな。」
「黙れ!さあ、来い!」
李斯視点
ああ、私もこれで終わりか。便所の鼠を見て一念発起して上り詰めたが、何とも情けない終わり方よ。超高が政治をしている限りこの国は終わる一方だ。いずれあいつは国を売るだろう。その前に救国の士が現れるのを祈るばかりだ。死ぬことに恐怖はない。子の由にも会える。だが、次男の克と三男の昇を残していくのが心残りだ。
「最後に何か言うことはあるか。」
「この国は破滅の一途を辿っている。それに気づくことだな。」
「それで終わりか。では執行する。」
さて、向こうで由と見ているとしようか。この国の行く末を。
ザンッ
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