物語を書くことになった経緯(『黎明の器たち』作者語り)
〜ある妄想好きのおっさんが、本職やめてまで書き出した話〜
気がつけば、すでに投稿サイトにアップして、今に至っています。
いつからこの話が頭の中にあったのか、自分でも正確には覚えていません。
私がこの物語で一番描きたいのは、「助け合い、支え合うことが生きる力になる」ということです。
「おいおい、中世ファンタジー作品でしょ?」というツッコミもあるかと思いますが、ちょっとお付き合いください。
これは、ただの理想や美談ではありません。今の世の中で起きているほとんどの問題は、この助け合いと支え合いが欠けていることから生まれているんじゃないか――私はそう思っています。
人類はこれまで、気候変動や疫病、戦争や飢餓といった困難を幾度も乗り越えてきました。
その背景には、必ず助け合い、支え合うという土台があったはずです。
そしてそれは、国や人種の違いだけに限りません。社会や職場、学校、年齢や性別、貧富、健康状態、家庭環境――あらゆる分野において、心の在り方がもたらす多くの問題もまた、この助け合いと支え合いの不足から生まれていると感じています。
私がこれから描いていく物語では、国家や人種の対立だけでなく、社会や組織、家庭の中で生じるすれ違いや衝突に焦点を当て、それが一進一退しながらも解決へ向かっていく姿を描いていきたいと思います。
人は確かに強欲で、時に残酷で、愚かで、自己中心的な生き物です。例にもれず私もその性質にしっかりマッチしています。「自己中だな」と思ったり言われたり……。そうした性質は、過去に多くの人々を苦しめ、争いを生み出してきました。そして、その壁が、人が互いに手を差し伸べることをためらわせたり、分断を生み出してきたのでしょう。
それでも、私たちがこうして今生きているのは、手に取ることも数えることもできない、無数の助け合いと支え合いが確かに存在してきたからだと思います。
だから私は、空想の世界にこれをふんだんに落とし込んで、この力を描きたいのです。架空の種族や文化になぞらえることで、現実世界と距離を置きつつも、その大切さをより鮮明に浮かび上がらせたいと考えています。
そんなふうに、この物語の土台にあるテーマは、ずっと自分の中で息をしていました。
多分、誰にでもある苦しみや、人には言いにくい悩み。私にもたくさんありましたし、きっとこれからもあるでしょう。そうしたものに心を支配され、周りが見えなくなっていた時期もありました。
それでも、そんな時に自分を立ち直らせてくれたのは、誰かの力でした。もちろん、すべてが解決したわけではありません。でも、誰かの助けや支えがなければ、きっともっと時間がかかったと思います。
その力は直接的に問題を解決するものではなくても、人の心にゆとりを与えてくれる――私はそう信じています。
「助け合い、支え合うことが生きる力になる」。この感覚が、物語の芯にあるんです。じゃあ、その芯を包む世界観や物語のかたちをどうやって作るか。そこに大きな影響をくれたのが、ある作品たちでした。
一番最初に衝撃を受けたのは『銀河英雄伝説』でした。
互いに正当性をぶつけ合う物語、緻密な世界観、そして“正解のない答え”が招く悲劇。
その強烈なインパクトは、今もなお心の奥深くに息づいています。もう何周したのか分からないほど、あれやこれやで繰り返し堪能し、同じシーンで何度も泣いてきました。そんな自分を、ちょっとお得な奴だと思っています。
そして、「空想の物語でも、こんなにも人を引きつけるのか……」と気づかされました。
銀英伝の中には、人の欲望、問題、愛、涙がぎゅっと詰まっていて、本当に人の価値観を育む教科書になり得る作品だと思います。私の人生の方向性は、ここに描かれたことや人物像を土台にしていると言っても過言ではありません。
影響力のない私が言っても説得力は薄いですが、まだご覧になっていない方は、ぜひ触れてみてください。
それと同じくらいのタイミングで出会ったのが、知る人ぞ知る『タクティクスオウガ』というゲーム。ドラクエⅢ以上にドはまりした作品でした。
このゲームにも、まさに“正解のない選択”がありました。
当時の青二才(正しくは20代です)だった私は、「正義に反する選択はあり得ない」と、まっすぐ突き進んでいたんですが……その後、マルチエンディングなるものが存在すると知って衝撃を受けました。
立場が変われば、それぞれに正義がある。絶対的な正義なんてなく、考えさせられるものばかりだったのです。
そんな“選べる物語”というゲームならではの体験が、銀英伝の煮込み鍋に一緒にグツグツと入っていったんだと思います。このシナリオこそ、私の物語の源泉の一つだと感じています。
気がつけば、「自分だったらこうやって、ああして……」と妄想を何周もしていました。
やがてその世界の中に、自分なりの国や文化を創り出し、ついには現実世界を飛び出して――頭の中で勝手に国家や宗教を作り、魔術の発動条件を考え、ひとりで世界を回して妄想している……そんな時間が、結構ありましたね(いわゆる〇〇病)。
群像劇が好きになったのは、『三国志演義』の影響が大きかったです。小説も漫画もいろいろ読み漁りましたし、日本の戦国時代に至っては、専門書が家の書棚に並ぶほどでした。
その影響で、だんだんとリアルな世界観や、実社会にも通じる創作が、妄想の半分以上を占めるようになっていきました。
いろいろなファンタジー作品を読んだり観たりしてきましたが、その度に「俺ならこう持っていくな」とか「それはないわ」などと、偉そうにひとりで思っていました(おっさんのひとりごとです、許してください)。
最近では『ゲーム・オブ・スローンズ(GoT)』に、「それをここでやるか!」と何度も感嘆をもらいました。
実際の歴史を知れば、名のある人物があっさりとあの世に送られる――それをまさに体現しているような作品でした。
もちろん、その間も普通に仕事はしていました。途中で会社員をやめ、自営業を十数年続けてきましたが、景気が悪くなり……そんな時期に投稿サイトという存在を知り、「いつか投稿してみたい」という気持ちが芽生えたのです。
最初は軽い気持ちで、世界観や設定をPCに書き溜めていったんですが、気づけば妄想していた頃の未整理なイメージが、どんどん言語化されてあふれてきました。
物語のイメージが次々と形になっていく――そんな感覚でした。
寝るのも忘れて書き、気づけば物語のことを考えていない時間の方が少なくなっていて……「これ、もう本職の仕事よりエネルギー使ってない?」と。
情熱とか、そういう次元ではなく、脳みその占有率が完全に物語に振り切れていたんですよね。
で、今はというと……本職を辞めました(笑)。で、これを今書いています。
サブ的なバイトは既に始めています(若い子に混じって、一人おっさんだからお客様に「店長」と呼ばれて困る)けれど、本職に変わる仕事はまだ探しているところです(この文章を書いている時点では)。
正直、生活のことはちゃんと考えないといけないんですが……就職してしまえば、自分の頭も時間も仕事に奪われる。
それが今の自分にはどうしても無理で、「掛けちゃうまで書きたい」という感覚で動いています。
『黎明の器たち』は、長くなる予定です。
第1章はすでに公開を始めていますが、これがたぶん……〇話くらい(恥ずかしいので伏せます)になりそうで、そんな章が……〇章くらいあるんです(うーん、恥ずかしい)。
正直、こんな話数になるとは思っていませんでした。長ければいいなんてことは百も承知です。
でも、頭の中にはまだまだ言葉になっていない妄想が山ほどあって、書いていくうちに、それがどんどん言語化されていくんです。
今までの人生で、いろいろな人との関わりの中で感じた心模様が、あの頃の妄想と混ざり合って、今ようやく“物語”として形になり始めた――そんな気がしています。
「今でよかった」と。
ここまで読んでくれて、本当にありがとうございます。
そして、もし「このおっさん(心は20代)の妄想世界をちょっと覗いてみようかな」と思っていただけたなら、それはもう、この上ない幸せです。
ぜひ、一緒に泣いたりあざ笑ったり、この旅を見届けてほしいです。
物語からでも、設定からでも……どうぞ、私の世界へ(笑)
ああっとそれから、物語はハッピーエンドです(ほとんどが)!私がそれを好きだから。「よかったねぇ」と泣きたいからです(=私はすぐ泣きますので、普通の人は泣かないかもしれませんが)。
だからといって、安易なハッピーエンドにはしませんよ。
それぞれの視点人物には、しっかりと辛酸を舐めてもらいますます。そしてたくさん逝っちゃいます。
それでも最後には、「ここまで来てよかった」と思える結末にしたいのです。
そんな、共感できるキャラクターづくりに入魂しています。
もし、おっさんなりに必死やなぁって感じてもらえたら、
★や♥を残してもらえたら幸せです。
感想をぽつりと残してもらえると、さらに嬉しいです。
note本編マガジンはこちらから
https://note.com/akijii_project/n/nf9290d61aad5?magazine_key=m0dd294c65297
note物語設定などはこちらから
黎明の器たち序章と知るとより理解が深まる物語の情報|銀英伝GoTリスペクト 術と絆が世を創る群像戦記 設定と腹落ちの交響曲 あきじいPRJ/黎明の器たち|note
よそ様サイト
【カクヨム版】
https://kakuyomu.jp/works/16818792436086210280
【ノベルアップ+版】
https://novelup.plus/story/401878575
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