涼香

 玲香が私たちのいじめを辞めさせようとしていた。

 まさかそんなことを考えていたなんて知らなかった。

 でも、知ってた?

 傍観者も、加害者なんだよ?

 なに一人で私は違うアピールしようとしてるのさ。

 玲香も加害者の癖に。

 でもいいや。

 もともと玲香は、仲間じゃない気がしてたし。

 うん。

 いいや。

 周りの奴らは納得してなくて、小声でなんか言ってたけど、聞こえなかったふりをした。

 どうせろくなこと考えてないんだから。

 どうなったって私のせいにするんでしょ?

 なら、それでもいいから、仲間でいてほしい。

 情けない現実も、愚かな私と奴らも。

 もう戻れないの。

 わかる?

 この意味。

 分からないでしょ?

 まぁ、聞いてもいないんだけど。

 人を救えずに、私は正しい言葉を使えずに、過ごしている。

 むしろ、人を傷つけながら、過ごせてしまっている。

 先生の目も、今更遅い。

 誰のせいでもないこの私の人生は、私のせいにもできやしない。

 時間ですら解決できない。

 人ですら、考えることで精一杯。

 あ~あ。

 家族がこんなんじゃなければ、仲間を作りやすい空気だったら、私はここにいないのだろうな。

 めまいするほど気取って、この狭い空こど突き抜けたかったよ。

 でも、私は私だけ。

 ここにいるのは私だけ。

 誰にも分かりはしないの。

 いや、分かりたくないほどの場所なの。

 可哀想でしょ?

 私。

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