七不思議の悩み事
御手洗さんです
Prolog『八つの七不思議』
やあ、初めまして。
僕の名前は??? ???。よろしくね。
ところで君は知っているかい?
今年で創立300年を迎える月乃瀬学園に流れる七不思議の噂を。
知らない?ならこれから、月乃瀬学園の七不思議達の噂を聞かせてあげよう。
まずは第壱の怪【屋上の
『普段は鍵がかかっている第三校舎の屋上に行って「寂れさん寂れさん、お話しましょ」って言うとね、男の子が現れて、お話してくれるんだって。
でも注意して。
もしも怒らせてしまうと⋯⋯屋上から突き落とされてしまうから』
次は第弐の怪【音楽室の歌姫】
『深い深い夜に音楽室に行くとね、麗しい少年がとっても美しい歌声を聞かせてくれるんだ。
でも注意して。
その歌声を永く聞いてしまうと⋯⋯精神を奪われてしまうから』
そして第参の怪【静寂の禁書庫】
『昼と夜が交わる黄昏時。
その時間に図書館に行くとね、何処かに扉が現れるんだ。
もしその扉を見つけて中に入ることが出来れば、あなたが知りたい知識の書いてある本を読むことが出来るでしょう。
でも注意して。
ほんの少しでも音をたててしまうと⋯⋯禁書庫の管理人さんに胸を一突き、殺されてしまうから』
もう半分だ。第肆の怪【旧校舎の徘徊さん】
『旧校舎に行くとね、たまにね⋯⋯ごくごくたま〜に、何もせず、ただ校舎内を徘徊するだけの女の子が現れるんだ。
何もしなければただ徘徊しているだけなんだけどね、決して話しかけてはいけないよ。
話しかけてしまうと⋯⋯一生、死ぬまで付きまとわれてしまうから』
サクサクいこう。第伍の怪【南階段の守り人】
『第2校舎の南階段4階の踊り場からね、「守り人さん守り人さん、私をお守りください!」と言って飛び降りるとね、守り人さんが助けてくれるんだ。
そして、助けて欲しいことをお願いすると、絶対に助けてくれるんだ。
でも注意して。
見返りをしなきゃいけなくてね、もしその見返りを果たすことが出来なければ⋯⋯存在ごと消されてしまうから』
あと2つだよ。
第陸の怪【空き教室の叶え屋さん】
『第一校舎3階の空き教室の何処かでね、「叶え屋さん、どうか私の願いを叶えてください」と言うとね、女の子が現れるんだ。
その女の子に叶えて欲しい願いを言うとね、必ず叶えてくれるんだ。
でも注意して。
願いを叶えるには代償があってね、そして叶え屋さんはとっても気まぐれ。
気に入らない人にはとても重い代償を要求するんだ。
でも気に入った人には代償を軽くしてくれるみたい。
でもね、叶え屋さんは嘘が大っ嫌い。
もし気に入られようとして嘘をついたらね⋯⋯魂を抜き取られてしまうから』
さぁ、最後だよ!第漆の怪【体育館の教え人】
『まだ夜の帳が降りている朝に体育館に行くとね、女の子がたった一人で何かしらの運動競技⋯⋯今の言葉で言うとスポーツかな?をしているんだ。
その女の子に上手くなりたいスポーツのコツを教えてと話しかけるとね、快く承諾して、教えてくれるんだ。
でも注意して。
もし教え人に文句を言ってしまうとね⋯⋯スポーツ用品に変えられてしまうから』
どうだったかな?面白かった?
⋯⋯おっと、僕としたことが!この学園にはもう1つ七不思議が存在するんだけど、教えるのを忘れてしまっていたよ。
すまないね。
第零の怪【25時の番人】
『24時ちょうどの1分間にに生徒会室に行ってね、「時の番人さん、私に時間をください」というとね、時間が止まって、幻の1時間を作ってくれるんだ。
でも注意して。
その1時間を悪い事に使おうとするとね⋯⋯時間の牢獄に取り残されてしまうから』
はい、今度こそ本当にお終い。
それじゃあ、まあ会う機会があればまた会おうね。
バイバイ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます