第2話 ジンライム

 以下、『第4話 最初の一杯(ジンライム完成)』から抜粋

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 準備が整った湊はロックグラスに入った氷をナイフを使って器用に回す。


「何をしているの?」


 興味津々といった様子のシャーロット。


「グラスを冷やしているのさ……。バースプーンがないからここはナイフで代用だ。そして……」


 見事な身のこなしで冷えたロックグラスにジンを注ぎ、ライムを絞る。ライムジュースと言いたいところだがフレッシュライムも悪くない。細身のナイフで軽くステア。手の甲へと一滴落とし味を見る。湊はほんの少しライム果汁を追加した。もう一度軽くステアする。


 そんな全てがとても絵になる光景だった。


「すごい……。こんなのは初めて見るわ……」


 シャーロットがそう呟く間にカクテルが完成する。


「ジンライム。おれのこの世界初めてのカクテルだ……。どうぞ……」

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 ジンライムはジンとライムジュースまたはライム果汁のみで造られるとてもシンプルなカクテルです。

 ただ炭酸を使わないことからジンの味わいが強いため辛口というか大人向けというかそういった部類のカクテルだと思います。

 くし型のライムが添えてあるケースがありますが、それの扱いで飲み方がスマートに見えるという側面があるかもしれません。そのままにして飲むか絞るのか……、絞るのであれば絞った後はグラスに落とすのか、グラスの傍ら(コースターとカウンターの境目に置くことになるかと思います)に置くのか……。

 もしグラスの傍らに置こうとするのであればバーテンダーに一言断った方がスマートかもしれません。


「絞った後のこれってここにおいていいですか……?」


 その一言があればバーテンダーによって小皿を出してくれたり、『そのまま置いて頂いて結構ですよ』など対応してくれると思います。そういうバーを気遣うコミュニケーションっていいですよね。


 そしてこのジンライム、辛口のカクテルですが、ジンストレートの味わいに抵抗がないのであればぜひ女性にも楽しんで頂きたいです。カウンターで一人ジンライムを楽しむ女性……、かなりかっこいいって思ってしまうのです。


 ジンの味わいが強いため万人が大好きとなるかは難しいところですが、かっこいい大人のカクテル、今宵ジンライムはいかがでしょう?

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