第22話 中岸蓮司その2
中岸蓮司は学校に行くのが嫌で仕方なかった。
学校は自分にとってはテリトリーみたいなもので勉強等が面倒だとか登校そのものが面倒だとかその程度は感じていても学校そのものが嫌いだと思った事はこれまで無かった。
学校に行けば家族以外とエロい事が出来るしチヤホヤしてもらえるのでむしろ好きだった。
しかしあの日以来蓮司にとって学校は行きたくない場所の代表格となった。
周りに侍らせていた所謂ハーレムメンバーの殆どはいなくなってしまった。
それどころか反転してアンチになってしまい彼女等は蓮司の悪い噂を広めている。
彼女等からすれば信じていた偶像に裏切られた訳だ。
清純を売りにしているアイドルが裏で恋人がいるだとかそれだけではなくファンに手を出していただとか事務所の情報や同僚の情報を流出させただとかで炎上しこれまで熱心に応援していたファンが熱心なアンチに反転するなどはよくある話だ。
また一部の生徒と肉体関係にあったなんて情報までもが噂のレベルであるが広められており彼を見る視線は極めて冷やかで軽蔑的な…いやそんなものでは済まされなくなってきており明らかに敵意に満ちている。
加えて今まで蓮兄と自分に懐いていた愛莉からも冷たくあしらわれ始めていて彼は頼るべき者がいない状態になっていた。
ならば他の家族に縋れば良いと思うかもしれないが中岸家の面々は薄情である。
一度ステージから滑り落ちた愚か者には慰めるより貶める傾向がある。
彼はかつての琢磨と同じ状況に追いやられていた。
酒池肉林パーティに入れてもらえないだけに止まらず食事や外出にも誘ってもらえず徹底して疎外される運びとなっていた。
「ちくしょう…どうして俺がこんな目に…コレも全部あのクソ女のせいで…俺の女にならないならせめて殺してやろうか……うぅ…ひぐっ…ぐす…何で俺がこんな目に…何で…どうして…」
とこんな感じで秋菜への恨み辛みを口にするも最後は涙が溢れて嗚咽を漏らし泣きじゃくる。
学校では元取り巻き女子からネチネチと嫌味を言われる毎日だ。
「信じられない…蓮司君!今まで私達の事騙してたの!?ただのクズじゃん」
「サイッテェ!見た目に完全に騙された!ただの猿じゃん!」
「愛莉ちゃんマジで可哀想じゃん!マジで女の敵!」
巫山戯んな!
お前等が勝手に幻想抱いてただけじゃねーか!
俺はお前等が望むから王子様やってやってたんだろーが!感謝されて当然のポジなんだよ俺は!
なのに最低?クズ?猿?
何様何だよあのメス共は!!?
女は黙って穴広げてりゃいいんだよ!!
彼はそんな気持ちのまま日々を過ごしていた。
だがある事を思い出す。
最初にあのデマカセを拡散したのはあの取り巻き達だ。
琢磨が秋菜を襲いそれを俺が助けた。
そんなデマカセが拡散されなければ俺は今もあの平穏で自由な日常を送っていたはずだ。
そうだ…全部…全部あのクソメス共のせいじゃねーか!
俺は悪くない!
何も悪くない!!
「はあ!?責任転嫁とかマジでありえない!」
「蓮司く…このクズがここまでドクズだったなんて思わなかったわ!」
「そうよそうよ!私達はお前の為を思ってしてやったのに!サイッテェ!有り得ない!このクズクズクズ!私達の蓮司君を返せこのクズ!!」
巫山戯んな
巫山戯んな
巫山戯んな!!
お前等が!
お前等がよけいな事をしなければ!!
俺は目の前の女にのしかかり服を無理やりひん剥いてやった。
すると思ってたよりもずっと形のいい物が現われた。
大きさは愛莉とは比べるべくもないが最近は誰も相手してくれないので溜まっていたのもあり彼の中のボルテージは一気に駆け上がる。
「へはぁっ!良かったな!夢にまでみた瞬間だろ?この俺が相手してやるよクソ女!」
「は?冗談よね」
「はぁ?バッカじゃね〜の?やめるわけないじゃ〜ん」
「ちょ!?いやぁ!放せよ!クソクソ!助けて!めぐみ!佐奈!ねぇ?助けてよ!」
元取り巻き女子は友人に助けを求めるが彼女達はキャーと悲鳴を上げて逃げ出していった。
彼女等の仲等は所詮この程度のものだ。
「いやっ!?離して!止めてぇ!!」
蓮司は彼女を押し倒す。
目は血走り鼻息も荒い。
最近は所謂自己発電すらままならない状態だった。
そのため今の彼はさながら電力が供給された電動掘削工具の様な物だ。
ちょうど目の前には良質な穴がある
作業だ…これは自身の溜まったリビドーを解放する為の作業なのだ。
ピーピー騒いで逃げようとするが男と女の力の差はデカい。
むしろ適度に抵抗してくれて男としての狩猟本能が刺激され余計にテンションが上がる。
「ひひやゃ!いいねぇいいねぇこう言うのもいいねぇ!オラ逃げろよ!もっとさ!ひひふへ!」
気を抜けば失神してしまいそうなほど心地よい。
今尚悲鳴を上げて逃げ出そうとする生粋なクソ女を力で従えねじ伏せる。
圧倒的征服感
蓮司は強い高揚感のまま自らの開放感を解き放とうとする。
征服感、高揚感、開放感。
しかしそこに割って入る物がいた。
颯爽と扉がガラっと強く開かれ入ってきたのは逃げたと思っていた友人2人…そして
「なっ…何をやっているんだ!?お前達!?」
教師だった。
少女は半裸で蓮司に組み伏せられ蓮司もまた半裸。
もはや言い訳のしようがない程にアウトだった。
「違う!俺のせいじゃない!コイツがコイツが誘って来たから俺は!」
見苦しい言い訳だった。
「先生助けてっ!助けてぇ!!」
涙を流して訴える少女
蓮司の悪足掻きなどなんの意味も無かった。
結論から言えば蓮司は停学を言い渡された。
しかし停学など体のいい時間稼ぎで四方への引継ぎが終われば蓮司は晴れて退学となるだろうことは明らかだった。
現在蓮司は自宅に引きこもっている。
部屋からは一歩も出ていない。
中岸家の面々は以前にも増して蓮司を冷遇した。
中身はドロドロの中岸家だが外では良識ある家族で通っている。
それがこんな愚か者を輩出していると思われては色々と問題になる。
中岸家の面々、特に父親は蓮司をより強く冷遇した。
「まったくやってくれたな…こんな愚かな行為…どう責任を取るつもりだ蓮司?」
「俺は…俺は悪くない!あの女があの女が俺になびかないから!」
「黙れ…お前自分の仕出かした事の大きさをまるで理解してないな?このクズが…」
蓮司は初めてだった。
父がこんなに冷やかな目をするなんて…
こんなに怒っている所をみるのが初めてだった…。
「出ていけ。」
「へ?」
「何を呆けている?出て行けと行ったんだよ、お前のような疫病神はいらん。」
「まっ、待ってよ父さん…出て行けって冗談だろ?」
「冗談?まだそんな甘えた事を言ってるのか?琢磨君も立派に独り立ちしている。彼に出来てお前に出来ない通りなど無いだろ?」
「ふっ!巫山戯んなよ、無理だよできる訳無いだろ!ねぇ父さん許してよ…ねぇ助けてよぉ!」
「はぁ…」
「と…父さん…?」
「お前がここまで愚かで先を考えれない馬鹿だとは思っていなかった…お前のような出来損ないを外に放り出してさらなる厄介事を作られても困るからな…」
結局のところ家を追い出される事こそ無かったが蓮司の扱いは今まで以上に酷い物となった。
それこそ琢磨と同等…あるいはそれ以上の仕打ちに。
これまで甘やかされた反動でこの様な勘違いを平然とする馬鹿が生まれたのなら今後は教育方針そのものを見直す必要がある。
体罰と称して父親は蓮司に家族間で暴力を振るう事を許可した。
言って聞かないなら暴力に訴えるだけ。
言い訳、屁理屈、責任放棄、他責思考、それらに該当する行動を取れば蓮司は袋叩きにして良い。
と父親は決めた。
これはもはや虐待といっても過言ではない
しかし蓮司のネジ曲がった性根の更生にはこのくらいの事をしないと駄目な領域に来ているのも事実だった。
最もその蓮司を更生する親の感性にも十二分に問題があるのだが。
しかし結果的に言えばこの虐待すれすれの扱いが近所に見られる事になり町内に知れ渡る事になるのだがそれはもう少し先の話となる。
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