第3話 その頃アルフレッド王国王城では

佐藤亮太を死の森に転送したアルフレッド王国では王城内の貨幣が全部無くなってしまって大騒動になっていた。

「他に何か無くなった物は無いか調べてみよ」

「ははあ」

「わたくしは少しの間転移魔法以外の魔法が使えなくなってしまいましたが翌日には使えるようになりました」

魔法師団長のメリアーが報告する。すると兵士長も続いて言う。

「俺も、いや、わたくしめも一時剣技が使えなくなっていましたが直ぐに元に戻りました」

そこへ宝物庫を調べていた宰相が戻ってきて報告した。

「べルシアダンジョンの最深部の宝箱から出て来た【抜けずの剣】が無くなっておりましたが他の宝物には異常有りませんでした」

「おおそうか誰も抜くことのできないあの【抜けずの剣】など役たたずの代物ゆえ構わん。役立たずと言えばあの死の森に転送したあの男はどうなった?既に死んでおるじゃろうな?」

「はい、転送直後に奴の魔力は消え去りました。直後に膨大な量の魔力が検知されましたのでおそらく強力な魔物に食われたものと存じます」


(実際は隠蔽されていた亮太の本当の魔力量が発現したのであった。そのきっかけは【抜けずの剣】を抜こうとした瞬間に剣が亮太を持ち主認定したことで亮太の【拝借】の隠されていた能力が覚醒したのであるが、国王たちが知るすべがない。亮太さえ知らないのだからどうしようもない。)


「おおそうかそうか、ならば良し。それよりも金銭を奪った大泥棒を探し出せ!極刑に処すのだ‼」

「「「ははあ」」」


彼らにはその大泥棒が転送したクズ能力の持ち主の佐藤亮太だとは思いもよらなかった。

【抜けずの剣】も亮太は簡単に抜き放って、【ブラック・ワイルドベア】を倒したことなど知らない。

人から拝借した能力はあくまでも借り物であって、亮太のレベルが拝借した人物よりも上がったので借りた分の能力は借りた本人に返されていた。亮太には借りた分以上の強さの能力が定着して残っているのだ。

なので、今の亮太は魔法師団長よりも強力な魔法使いであり、兵士長よりも剣豪なのである。


ギルドに帰って登録証をAランクのものに交換してドラゴンを売りに行く。

「おお、坊主試験は終わったか?」

「うん、Aランクになったよ。売りたいのが増えたけどどこに出そうか?」

「物はなんだ?」

グリーンドラゴンだよこの部屋に入りきらないかも」


「またとんでもないのを倒したもんだそれでAランクか?」

「うん、そういう事」

「しゃあねえなあ裏庭に回ってくれ」

着いていくと高校のグランド位の広さの庭が有った。

ドラゴンを出そうとするとおやっさんに止められた。

「ドラゴンの血は高く売れるから下にシートを敷くからその上に出してくれ」

良くこんな大きなシートが有ったものだと感心していると

「スライムゼリーを加工して塗って、防水処理して有る。この上に出してくれ」」



ドラゴンを出すと驚かれる。


「こりゃ大物じゃねえか!お前の収納は時空間魔法の収納空間か?」

「そうだけど」

「だとするとお前の魔力量は魔法師団長以上だろうな。たいしたもんだ」

「ところで売値は前のと併せていくらになるの?」

「うーん大分血液が出てしまっているなア」

「ああ、血液はまだ収納されているよワイン樽5個用意してくれたらそれに出すよ」

「そうかそうか、おーい空き樽を有るだけ持ってこい」

6個の空き樽が用意された。俺はそれに均等に血液を入れていった


で魔物の素材は全部で7億デールで買って貰えた。日本円だと7億円相当だった。これは1千万円分だけ現金で貰って、残りはギルドの口座に入れておいて貰った。

王城から拝借してきた分と合わせると約30億デールが収納空間に入っている。


【拝借】能力万々歳だ。

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