Nobleu

やみお

放課後

「帰りどこ寄るよ?」「ねぇ聞いた?A組の佐藤がさー。」

斜陽が辺りをオレンジ色に染める時間帯。雑多な声が聞こえる。日常。退屈だと思うも幸福だと思うも個人の自由。そんな時間。

「あ、あれって。」「馬鹿!工道に声なんか掛けるなよ。あいつさ、愛想悪いんだよ。無視されるのがオチオチ。そんな事より―」

私の名前が聞こえた。そう、私が工道くどう工道涼乃くどうすずの。高校生。金青縹こんじょうはなだ高等学校の生徒。別にいじめを受けている訳では無い。誰にも好かれず孤独になる事。それが私が選んだ道。人が嫌いだからそうしたのか?違うとだけ言っておく。その仔細を語る気はないし、必要もない。何故かというと語った所で理解されないから。だが、1から説明してもいい。聞き手がいるのならば。

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