第6話 気になるあの人

数週間後


ルクス「っはぁ〜。やっと授業終わったァー。にしても授業多すぎだろ。どんだけやるんだよ。」


ヴィクター<まぁまぁしょうがないよ。だってここに来る人は仕事や家がなくて困ってる人がほとんどなんだから。>


ルクス「それはそうだけどさぁー。…まぁ宿題が少ないのが唯一の救いだよな。」


ヴィクター<それはそうだね!>


ロス《そういや今日ハルさんはこっちの部活来るらしいけどルクスはどないするん?》


ルクス「ん?あぁ、そういや今日、馬部休みだもんな。つってもやることねぇし…。ハルさんそっち行くなら俺もそっち行こうかな。つっても応援しに行くだけでいいならだけど。」


ロス《俺らはそれだけでもかまへんで。それに俺は初めてハルさんのボールさばき見れるからな。むっちゃ楽しみやねん。》


ルクス「なんか楽しそうだな。」


ロス《そらそうやろ。あの先輩方がみんなハルさんがどうのこうの言ってんねんで。そら気になるやろ?》


ルクス「あのっつーのが気になるけどそれもそうか。運動部の先輩は血の気の多い人がほとんどだもんな。」


ロス《せやろ?まぁ俺らんことは置いといて、エルんとこはどうなんや。》


エル[ワイのところはええ人ばっかなんやけどなぁ。]


ロス《なんや、歯切れ悪いのう。》


エル[いや、ちゃうねん。ええ人なんやけどみんなハルさんハルさん言いよんねん。ワイからしたらあんま知らん人のことを長々と聞かなあかんねんで。言いたいこと分かるやろ!?]


ロス《あぁ〜…まぁ。》


エル[知らん先輩についてめちゃくちゃ詳しなっても意味無いねん。別に仲良うしたいっちゅうわけでもあらへんし。]


ロス《まぁエルの言い分も分かるっちゃ分かるけどな。それを差し置いてでもハルさんはええ人やで。ホンマに。》


エル[そないないことは分かってんねん。じゃなきゃこんな言われへんやろ。ワイが言いたいんはな、1、2回しか会ったことない人の事を永遠に聞かされるこっちの身にもなってくれっちゅうことやねん。]


ルクス「あぁ、そっか。エルとヴィクターは部活動紹介の後会っただけで他では話もしてないんだっけか。俺とロスは結構話したりするけど。」


ロス《せやな。ハルさん結構バスケ部にも顔出したりしとるからな。まぁホンマに顔出すだけやけどな。それにルクスは同じ部活やもんな。》


エル[そういや、ワイんとこの部長が言いよってんけど、なんやハルさんはレオンっちゅう人といつも一緒におるらしいやん。]


ルクス「あぁ〜、いつもって訳ではねェけど結構一緒にいるイメージだよな。」


ロス《せやなぁ。それで?それがどないしたん?》


エル[いやな?ハルさんはええ人やけどレオン・レークスと一緒におりはるのがいただけんっちゅうから、なんでか聞いたんや。]


ロス《そしたら?》


エル[それがな、聞くからに部長が嫌っとるだけで極悪人っちゅう訳でも大罪人っちゅう訳でもなかってん。]


ルクス「じゃあ良かったじゃねぇか。」


エル[それがそないな訳にはいかへんねん。]


ロス《なんでや。》


エル[あの部長が嫌うねんで。あの人らの間に何があったか気になるやん!ちゅうわけでヴィクター!!なんか知らんか!?]


ヴィクター<えぇっ僕!?>


エル[せや?あんたあの人とおんなし部活やん。こん中でレオン・レークスの事いっちゃん知っとんのはあんたしかおらへんねんで!?]


ヴィクター<うーん、確かにそうだけど……。まぁ僕の主観でいいならレオン先輩の事話せるけど。>


エル[それでええで。]


ヴィクター<と言っても僕あんまり、先輩のことは知らないんだ。だからホントに少しだけなんだけど。僕から見たレオン先輩は、なんというか、こう漢の中の漢っていうか男に好かれる漢っていうか……。男前な人?だけど部活はサボりがちで、部活に顔をだしても命令するばかりで自分はあまり動かないんだけど>


ルクス「だけど?」


ヴィクター<何故か部活の先輩達からは好かれてて憧れや、尊敬の眼差しを向けられているんだ。だからホントに僕から見たら、ミステリアスな人って感じかなぁ。あんまり噂も…あ、そういえば前に部長について少し聞いてみたことがあるんだ。その時に聞いた話では、レオン先輩は、マジハン部最強だとか学園に入って本気を出したことがないとか何とかって言われているんだって。僕も部活動紹介で少し先輩のプレイを見ただけだから分からないけど、でも、これだけは言えると思う。レオン先輩は、『天才で秀才』なんだ。頭の面でも、スポーツの面でも。普段やらないだけで。僕は、天才という言葉はあの人のためにあるんだと思った。でも違った。あの人は天才から秀才に、秀才から天才になったんだ。>


ロス《なんやそれ。どない意味やねん。》


ヴィクター<うーん、僕もなんて言えばいいのか分からないんだけど、レオン先輩の事を近くで見ていれば分かると思うよ。僕の言っている意味が。だって数週間しか見ていない僕が分かったんだから。人の細かいところをよく見ているエルなら1週間くらい、いやもっと短い時間で分かると思う。他の2人は分からないけれどね。>


ルクス「聞き捨てならないことが聞こえたが…まぁなるほどな。大体は分かったけどこの後どうするんだよ。エル。」


エル[そらお前、今度の1年と3年の合同キャンプで見るしかないやろ。レオン・レークスがどないな男か。ついでにハルさんってのも見たるわ。]


ヴィクター(多分レオン先輩が天才になったのはそのハルさんって人の存在が大きいんだと思うけど。)


ルクス「どうかしたか?ヴィクター?」


ヴィクター<え?ううん!なんでもないよ!>


ルクス「…そっか。」


ヴィクター<うん!>

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る