水だけが入った水槽に話しかけていたらたまに返事が聞こえるようになってきた。

リス(lys)

恐竜の名前で気になったこと

恐竜の名前は、ギリシャ語を組み合わせてつけられる事が多いようなのだが、ひとつ疑問が。


イグアノドンとプテラノドン。

どちらも有名だと思う。名前ぐらいは聞いたことがある人も多いのでは。


イグアノドン。

白亜紀前期の植物食恐竜。名前の由来は、【イグアナの歯】。


プテラノドン。

白亜紀後期の翼竜。翼竜は、厳密には恐竜ではない。名前の由来は、【歯のないつばさ】。


おかしいな、と。

どちらも「ノドン」なのに、前者は「〜の歯」。後者は「歯の〜」。

どうして同じ「ノドン」なのに、後者だけ「〜のない」という否定の意味になっているんだろう?



まず、「オドン(odon)/オドント(odont)」が、「歯」という意味らしい。


イグアノドンは、そのまま、イグアナの歯。

ギデオン・マンテルという医師が、それまで見たことがない歯の化石を発見し、植物を食べる大型の爬虫類のものだと考えた。よく調べるとイグアナの歯に似ていることから、1825年に「イグアノドン」と名付けた。

その後、1842年には、リチャード・オーウェンがイグアノドン、メガロサウルス、ヒラエオサウルスを一つのグループにまとめて「恐竜(Dinosauria)」と名付けたとのこと。


プテラノドンは、肉食(魚食)の翼竜。歯がなく、北アメリカの中央部の海岸辺りに暮らしていたと思われる。大多数が思い浮かべる翼竜といえばこれでしょう。

この「プテラ」、これは「プテロ(Ptero)」。意味は「羽毛、つばさ」だと書いてある。


ここで、仮説を立てた。

イグアノドン(Iguanodon)と、プテラノドン(Pteranodon)。

どちらも、「odon(歯)」は同じ。


もしかしたら、(Iguan/odon)と、(Ptera/n/odon)なのではないか、と。

つまり、否定を表す「n」(not)が入って、プテラノドンの場合だけ、「歯の〜」となったのではないか? ……これだ!


胸が高鳴った。達成感があった。

答え合わせとして、AIに聞いてみた。



……ギリシャ語では、「n」ではなく「a」が否定の意味をもつらしい。あとに母音が続くと「an」に変化する。

だから、「(Pter/an/odon)」で、「歯のない翼」となる、と。



……「a」と「n」が違っただけで、けっこうイイ線いってたなぁ。





参考

小学館の図鑑NEO[新版]恐竜(小学館,2021,第16刷)


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