冒険者が集う迷宮都市ではパーティメンバーを追放するのが流行っているようです
頼瑠 ユウ
第1話:どこぞのパーティの失態
世界の中心にまで続くとされる地下迷宮――ダンジョン。
その十階層。大小様々な通路や部屋が入り組んだ洞窟状の階層の中でも、取り分け大きく複数の通路と繋がる大部屋。
とあるパーティがゴブリンに追い詰められていた。
子供の様な背丈をしながらだらしのない中年の様な体躯の緑色の怪物。
魔物の中でもっとも多い種と言われているが、巣くっていたとしても精々が十数匹程度。
だが、
「――ゴブリンが一〇〇匹……いや、それ以上か!」
パーティリーダーである勇者が目を見張り、
「こんな数、見たことないわよ! なんなのよこれ!?」
魔法剣士が慄き、
「なら、私が魔法で吹き飛ばす……!」
賢者が杖を構えるが、
「それ止めといた方が良いよ。広いって言っても閉鎖空間なんだから上位魔法なんてぶっ放したら、コッチまで巻き込まれちゃうって」
暗殺者がそれを制した。
「これが――『世界の中心に続くダンジョン』か……っ!」
そして守護剣士は理解する。
自分達はダンジョンを侮っていた。
“外”と同じ感覚で、最弱の魔物と対峙した。
それが、間違いだったのだ。
――しかし、コレはよくある事だった。
地上でSランク冒険者まで成り上がり富や名声を求め『世界の中心に続くダンジョン』に挑んだ愚か者が、呆気なく死んでいく。
この世界の中心にして、世界滅亡に一番近い迷宮都市では、いつもの日常だった――。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
あとがき
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