光の戦士
Yossy.Mceiji
第1話 謎の組織 ANGEL
東京のあるIT企業のVPN画像通信が極端に遅くなる。
IT企業の通信部門では業務が行き詰まり、現場は混乱していた。
通信設備工事会社に調べさせた結果、東京〜ハワイ間の海底ケーブルの切断が原因と判明した。
一方そのころ──
LUMINAが太平洋の海中を、まるで水中のヨットのように黒潮に乗って無音航行していた。管轄海域の警戒任務中であった。
そのとき、南東──南鳥島の東EEZ付近にて、海底の異常音を強力なパッシブソナーで感知した。──「反復パターン、重低音、人工物由来の破壊音、確率89.4%」 LUMINAは無音の海流セイリングからウォータージェット推進に切り替え、異常発生地点に急行した。
LUMINAとは、ANGEL(Article Nine Guardian EL)というNGOに所属するイルカ型無人潜水偵察ユニットである。通常、海流をヨットのように背びれを利用して、航行し、日本のEEZ内を無音・無エネルギーで警戒任務を遂行している。
現場に到着したLUMINAが確認したのは、「セクリア帝国」の偽装タンカーが、アンカーで海底ケーブルを探っているという異常事態だった。
LUMINAは再び無音航行に切り替え、敵タンカーに接近。
腹部に備えた吸盤型音響ノードで敵船腹に張り付くと、いきなり大音量の外殻伝導スピーカーによって警告を発した。
「この海域での保有者以外の海底通信線探査行為は国際通信保護条約第27条に違反しています。即時停止し、通信を開け。」
無感情でありながら、異様に明瞭な警告音が艦内の通信系と外殻に直接流れ込んだ。
敵タンカーは、周囲に全く船影もないのに突如として艦橋そのものが響くような大音量に驚き、艦内の船員は右往左往し始めた。
LUMINAは停船しない敵タンカーを逃走とみなし現行犯逮捕の意思表示として、敵スクリューを破壊。敵タンカーは操船不能となり、その場で無力化され、漂流状態になった。
その後、LUMINAは海底ケーブルの保有会社に敵タンカーの犯行時の時刻、証拠映像と現在の状況、GPS座標を報告した。海底ケーブルの保有会社は即座にコーストガードへ通報し、敵タンカーは拿捕され、乗組員全員が逮捕された。
LUMINAは逮捕状況の映像をケーブルの保有会社に送信すると無音航行に切り替え北西の海に静かに去っていった。
コーストガードが海底ケーブルの保有会社に事件を連絡してきた者はだれであったか尋ねても、「ANGEL(エンゼル)」という名前しかわからなかった。
翌日──
各国メディアは一斉に報じた。テレビ局はどのチャンネルも逮捕状況の映像を流し『謎の組織 ANGEL、海底通信ケーブルを守る――ANGELとは何者か?』の話題でもちきりであった。「都市伝説なんだが(Article Nine Guardian EL)と言うらしいんだょ」「ええっ 第9条を守る人?」「じゃぁ最後のELって何?」「ヘブライ語で神という意味らしいんだよ!」「第9条の守護神?」人々の関心が集まる中、ANGELの正体は依然としてベールに包まれていた。
だが確かに、深海に“何か”が存在する。その姿を誰も知らないまま──。
つづく
https://ameblo.jp/angelari/entry-12951338205.html
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