三題噺参加用紙
五來 小真
三題噺「キウイ」「懐中電灯」「溶岩」
夜中に鳴る非常事態を知らせるアラーム。
「溶岩だ、溶岩が来るぞー」
その異常事態に、一気に目が醒めた。
急いで逃げなければ……。
——あいつはどこだ?
家の中を探すが、どこにもいない。
懐中電灯を片手に、心当たりを探して回る。
あいつなら、野生の勘で先に逃げてるかも。
……いや、あいつはどちらかというと。
そして、あいつは思ったところにいた。
マタタビ科のキウイの樹の下で、無邪気に枝を噛んで酔っていた。
——まったく、お前は。
呑んだくれの家族でも持った気分だよ。
そう思いつつ飼い猫を抱えあげると、避難を開始する。
猫は持ち上げた際に落としたキウイの枝を求めて非難の声をあげたが、私は足を止めなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます