第13話出会い前編
水野が疲れて帰宅途中、会社帰りの太郎と黒野に出会った。
「そういえば、水野さんはどうしてそんなに水と仲が良いんですか?」と、太郎が尋ねると、
「そうだな…。スライムは私の唯一の友達だからかな」と、水野は答えた。
それを聞いた黒野が冷静に言った。
「つまらん話に興味はない。俺は帰るぞ」と言い残し、一人で帰っていった。
【水野の回想】
最初から水野とスライムが仲良しだったわけではなかった。私はかつて、騎士仲間と共に冒険に出かけることが多かった。私たちはモンスターだからといって仲間外れにせず、皆で協力し合って過ごしていたのだ。
しかし、私の親が守り続けてきたダンジョンの守り人にならなければならなくなり、騎士仲間たちと離れ離れになった。そして次第に、私に話しかけてくれる人も少なくなり、距離を置かれてしまった。
そんなある日、スライムが声をかけてきた。
「いつもここを守っているんですね」とスライムに聞かれ私は冷たく答えた。
「なんだ?下等な貧弱モンスターが、何しに来た」
しかし、スライムは少し怯えながらも、
「あなたが最近、ずっと一人で寂しそうだったので」とスライムが言う。
それに対して私は、
「そんなことはない。これは仕事だ。これ以上、私に関わるな」と言い、スライムを遠ざけた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます