第4話偽名を作ります

 太郎はスライムと話をしていた。


 「それで、なんでこの世界に来たの?」と太郎が尋ねると、


 「私は冒険者に討伐されそうになり、草むらに逃げ込みました。そして、その時、不思議な穴を見つけて入ってみたら、この世界に来てしまったんです」とスライムは答えた。


 太郎はさらに尋ねた。


 「それで、帰る方法とかはないのか?」


 「その変な穴は、来たときと同時に閉じてしまったので、もう帰れないんです」とスライムは答えた。


 太郎はちょっと考えてから言った。


 「じゃあ、家に住めばいいじゃないか?」


 スライムは驚きながらも、「いいんですか?」と尋ねる。


 「別に構わないけどね」と太郎は答えた。


 それを聞いて、スライムは喜びいっぱいに言った。


 「ありがとうございます!ありがとうございます!また恩返しをさせてもらいますね!」


 そして、太郎は笑顔で声をかけた。


「それで、名前を決めなきゃな。スライムさんはちょっと……」


 「なら、私は『軟過水(なんかすい)』という名前にします!」とスライムは元気に答えた。


 太郎は笑って答えた。


 「じゃあ、よろしくな、水」

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