第4話 朝
朝起きたら、真っ白な天井が真っ先に目に入った。
そうだ。
私は国保安員になったんだった。
起き上がって隣を見ると、小さな子供が寝ている。
この子はリリカ。
私の元で守らせたいらしい。
んにしても…。
そんな泊まらせてまで守りを固めるってどんな重鎮の子供なんだろう…。。
黒髪、黒目……。
もしかして…。
いや。
そんなはずはない。
それより早く準備しなきゃ。
少し急いで着替えをして、ネクタイをして、と準備をしていく。
髪を結ぼうとすると、「カラン」という鈴の乾いた音が鳴った。
そうこのヘアゴムには、音が鳴らないように鈴が括ってあるのだ。
これは形見。
絶対に手放さない。
おっと。
時間が…。
慌てて髪を結んで、和飾りのついた髪飾りを付けた。
よしオッケー、最後に名札を掛けたら…。
よし国保安員の出来上がりっと。
「よいしょ」
リリカをおんぶして、事務室へと向かった。
リリカの身支度は館長がしてくれるらしい。
まあ開館まで時間あるしね。
でも守んないといけない。
納得出来る理論だ。
「では朝のミーティングを始めるわよー」
「ラエは、初めてだけど、やる事は大体分かってるわよね」
「はい!もちろん」
「今日は、3班と1班は軍部担当だからね」
「んで。同じく3班はナルのみね。そっちの男は、用務員。戦闘サポートと掃除などをしてくれるわ」
「へえー。人数不足なのに、用務員優先なんだ」
「ラエ。今なんか言った?」
ギクリ。
やば。
口が滑っちゃった。
「あっいえ〜何も言ってまセンヨ」
「あらそう。まあいいわ。はい他班ちょっと来て。今日は用事があるから」
心なしか館長たちの声が遠く聞こえる。
なんとなくで来たような。
流氷のように流れて着いた先がここだったみたいな。
今生きているとは思わなかった。
あの日以降流れるままに生きていたらこういうことになった。
悪くはないけどやっぱ放棄ってよくないんだな。
「はい!ミーティング終わり!全員さっさと持ち場へ着きなさい!」
ぼーっとしてたらミーティング終了した…。
「ほら。ラエ早くいくよ!」
「分かってるよ」
しばらく歩くと、教室みたいなところの前へ来た。
「はい。ここが私たちの持ち場」
「金持ちっ子が来るだけあって豪勢な感じ……」
「そう?まあ設備は結構いいかもね。私にはよく分かんないよ。普通じゃないから…」
「そんなこと言ったら私だって…普通じゃない」
少し沈黙が流れた後、私はまた口を開いた。
「んで…。リリカの世話をしながら軍部で戦うって感じかな?」
「そうだねー。もうちょっとで来ると思うよ」
「じゃあそれまで暇だあ」
「てなわけで。その間に、付属してる森に潜んでる奴らやっつけるよ!」
「え!やりたくない!」
「だが私らに拒否権はないのだー」
「嫌だ嫌だ!」
「はいはい。イヤイヤ期の子供じゃあるまいし。それにそんな広さないし」
「まあどうせ雑魚だろうけど。忍ばなきゃ戦えない奴は」
「じゃささっとすませてささっと帰るよ!」
「にしても、私たちすごいよね。二人同じクラスになるとか」
「そうだねー。まあ館長が仕組んだ話だろうけど…」
「集められるのはすごい」
「あったりー。ってほらさっさと行くよ!」
「うん!」
二人の若者の影が朝の静かな森を突き抜ける。
美しい鳥たちもそれを追いかけるかのように鳴いている。
現像的で、影のよくある朝だった。
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戦場へレッツ・ゴー☆
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