恋はグラデーションの背表紙から 〜図書室で始まる静かな物語〜
シリウス Sirius
【1】鈴木 ―「僕の背表紙は、まだ白いままだった」
僕は鈴木。
どこにでもいる、地味な高校一年生。
教室では空気、部活には入っていない。誰にも期待されず、誰にも頼られない。
だけど、昔は違った気がする。
小学校では、笑っていた記憶がある。くだらない冗談に笑い合って、くだらない夢を語り合って。
それがいつからだろう、
誰かに笑われるのが怖くなって、黙ることを覚えたのは。
そうやって僕の毎日は、白紙のまま積み重なっていった。
でも――
一人の背中を見つけたとき、初めて「このページをめくりたい」と思ったんだ。
それが、渡辺沙綾だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます