お嬢様は従者の彼氏を面接することにした
タヌキング
発端
私の名前は
衣食住の全てを取り扱う早乙女グループの一人娘の私は、まさに生まれて来た時点で勝ち組、どう転がっても死ぬまでお金には不自由しないという保証付きの女なのですわ。
そんな私は今十七歳なのだけど、私ともあろうものは付き人まで優秀。
「お嬢様、おはようございます」
「えぇ、峰岸。おはよう」
同い年で私の従者である
時折スマホを眺めては、頬を赤く染めてポーっとしている時があるのよね。別に業務に支障をきたしているわけでは無いのだけど、どうにも気になったのでポーっとしているタイミングで話を切り出してみることにしたわ。
「峰岸、時折あなたはポーっとしている時があるけど、どうしたの?」
「えっ、いやその……ポーっとなんてしておりません」
いや嘘をつけ、明らかに動揺しているし、こんな峰岸は初めて見るかもしれない。
「いやしてたわよ、ポーっとしてた。誤魔化さなくて良いからワケを話しなさい」
「……非常にプライベートなことなんですが答えた方が宜しいでしょうか?」
「出来れば話して欲しいわね。主人の従者としての関係では無く、私は友人としてアナタのことを心配しているのよ」
「お、お嬢様……では僭越ながらお話しさせて頂きます」
また頬を染めてモジモジし始めた峰岸。可愛いかよ。ウチの従者は世界一や。
だが喜んだのも束の間、私を地獄の底に付き落とす様なことを峰岸は話した。
「じ、実は彼氏が出来まして」
この言葉を聞いた時、私は30秒ぐらいフリーズした。峰岸に彼氏?その言葉の意味を頭が理解するのは実は簡単なことだが、理解することを私自身が拒んだ。
「あ、あの、お嬢様大丈夫ですか?」
「ふっふふ……峰岸。冗談はおよしなさい」
「いえ、冗談ではございません。私には彼氏というものが存在します」
峰岸の口から彼氏という言葉が出てくるなんて、これは悪夢よ。きっと私はとてつもなく悪い夢を見ているのよ。
「夢よ覚めろ‼」
私は両頬を両手でギュッと思いっきり抓った。痛い、この痛みは今の状況が悪夢では無く本当だということだろうか?
「お嬢様おやめください‼そんなに引っ張っては顔がカレーパンマンみたいになります‼」
私の両手をパンと払う峰岸。それすらも痛かったので、最早夢では無いことが確定してしまったようなものである。
とすると私が取る行動は一つだ。
「峰岸、その彼氏とやらを私に会わせなさい。私がアナタの彼氏をアナタに相応しい男なのか面接してあげるわ」
「えっ⁉なんでですか⁉」
なんでもヘチマも無くってよ。私の可愛い峰岸を奪った馬鹿野郎に制裁を加えるの。楽しみだわ♪オーッホホホホ♪
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