第4話 テスト

「おい、そのベルトは――」


職員の制止も聞かず、黒いベルトが私の腰に飛びついた。

「これだ……!」


「それはまだ開発中の……」

バフンッ!

強烈な閃光と共にベルトが消滅。


「なにした! 戻せ!」

「どうやって……あれ?」


力を込めると、再びベルトが現れた。

「これは『生物適合型ベルト』だ。まだ機能は何も……」


集中すると、あの時の感覚が戻る。

(前ほど苦しくない……)


「どう?」

「その……ダサい」

「こんな可愛い子が、炭みたいな見た目になるなんて……」


鏡に映った自分は、確かに黒焦げの塊のようだった。


(強制着替え編)

「あのさ、俺の体のこと……」

「ああ、そういえば」


彼女はどこからかスカートを取り出し、投げつけた。

「これ、着ろ」

「えっ!?」


「文句ある? 元の服、ぶかぶかでしょ?」

確かに、シャツは肩からずり落ちそうだった。

(体型が変わったんだ……)


「あ、もう一つ」

「まさかまた!?」

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