【40,000PV突破御礼】古医術で診療所やってたら医術ギルドに潰されそうになり、闇バイト先が魔王軍で魔族たちに溺愛されてます(R15)

悠・A・ロッサ @GN契約作家

第1章 魔族に溺愛されすぎて殺されかけましたが、ヒロインたちに囲まれて今日も診てます

第1話 診察台の上にはサキュバス

「せんせぇ……あたし……くるしいの……♡」


 診察台の上で身をくねらせるのは、黒髪ウェーブ巨乳くびれ系サキュバスだった。


 ビジュアルはどライク。


 あまりにもテンプレすぎる色気台詞に、一瞬、語尾のハートが視覚化された気がして目をこすった。


 いやいや。

 俺は医者である。

 職人である。

 欲望に負けない理性の白衣である。


「はい、じゃあ服脱いで。舌、出して」

「わあ、せんせぇってば強引♡」

「舌診だ。あと脈も診る」


 どうやら彼女は、典型的な魔力過多による“性障り”——通称サキュバス熱に罹っていた。


「……これまで、何度か魔法医療、受けたんだけどね?」


 彼女は、少し口を尖らせながら言った。


「その時は楽になるけど、またすぐ熱くなっちゃって……」


 つまり、効果は一時的だったということだ。

 大抵は魔法で解熱するが、根っこにある体質のアンバランスを整えないと、何度も再発する。


 俺は彼女の体温、脈拍、舌の色と湿度、耳下腺の腫れ具合を確認している間、

 彼女は小さく喘ぐような吐息を漏らした。

 その声音が妙に艶っぽくて、白衣の下で思わず喉が鳴った。


 ……落ち着け、俺。

 変な意味じゃない。

 たぶん。


「おそらく……お前は魔力を吸い取りすぎる」

「腹八分目にしようと心がけてるけど、つい♡」

「ついじゃない」


 気を取り直して、すぐに煎じ薬の処方を始めた。

 この薬は、体質に合えば意外と飲みやすい。

 舌に残る苦味の奥に、ほんのり甘みが立つ。


「……あれ、意外と苦くないんだ」

「それは効いてるってことだな」

「そうなんだ」


 つまり、効く時は身体が“うまい”と判断するってわけだ。


「……あれ? なんか、楽になってきた……」


 その声には、驚きが混じっていた。


 治療が効いた。

 つまり、俺の腕が本物だったということだ。


「だろうな。今日中にあと二回服用して、湯浴みは避けてくれ」

「……せんせぇって、ほんとに手、出さないんだね」

「患者には手を出さない主義だ」

「……やぶじゃないんだね。がらがらだからてっきり」

「殺すぞ」

「意外だけど……よかった♡」


 なんだか目の中に♡がついてる気がするが。


 見なかったことにする。


***


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https://kakuyomu.jp/works/16818792435685695540


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