第2話 涙は、伝わらない感情
私は、何でも言語化するのが好きで、それが得意分野。
だから、私が説明すれば、だいたいどんな人にも伝わる。
でもたまに、いくら説明しても話が“通じない”人がいる。
私はバイトで、外国人観光客さんと接することも多いけど、
その人たちには、カタコトの英語でも通じる。
なのに、日本人に日本語で話していても「?」って顔をされることがある。
何度も表現や言い回しを変えて、伝えようとチャレンジするけど、
それでもダメな人がいる。
何度話しても、私の伝えたいことが伝わらないとき、
イライラと、悔しさと、もどかしさ……色々混ざってしまって
最終的に“無言”になって、感情が“涙”として溢れ出す。
そういうとき、涙は感情が落ち着くまで止まらない。
しかも、泣きたくて泣いてるんじゃない。
伝えたくて、泣いてるんだよ。
物書きの私にとって、“伝わらない”は大失敗。
そのプライドが、涙を呼ぶんだろうか。
今でも、答えは分からない。
心と身体がちぐはぐで、ショートしてる感覚。
でもたまに、こうも思う。
話が“通じない”人たちは、
話を理解しようという姿勢が
そもそも欠けているんじゃないかって。
私の場合、相手の話を聞きたい、
知りたいっていうとき、
すごく集中するし、必要ならメモを取る。
相手の目を見て、仕草を見て、
そして何より“言葉”のやりとりで、その人に向き合おうとする。
私はそれが“普通”だと思ってる。
でも、自分の“普通”が、相手の“普通”であるかは分からない。
「伝えられない自分」を責めるより、
「この人には伝わらない」って割り切る方が、
賢いのかもしれないって、最近になって気がついた。
小説だってそうだ。
タイトルや表紙に興味があるから、手に取る。
興味のない小説のページを、
「いいから読め!」って言われても、
そりゃ頭に入らない。
最初から万人受けを狙うなんて、無理な話なんだ。
だからこそ、私の“言葉”を手に取ってくれて
受け止めてくれる人たちを大事にしたい。
私は私の“言葉”が誰かに届くなら、それでいい。
☕️読んでくださり、ありがとうございます。
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