無能冒険者、封印の女魔王と契約して最強になる

記憶稼働域

見捨てられた無能

僕の名前はリク。

誰よりも冒険者になりたかった。

誰よりも強くなりたかった。


だけど、現実は違った。


何をやっても上手くいかず、いつも足を引っ張った。

パーティーの誰かの視線が痛かった。

「無能」そんな言葉が胸に刺さって離れなかった。


それでも、僕は諦めなかった。

「次こそは」と、何度も自分に言い聞かせていた。


でも、見捨てられた。


孤独に彷徨った先で、僕は彼女に出会った。


封印されていた最強の女魔王、ゼルヴィア。


彼女は静かに僕を見つめ、言った。


「お前は無能か。ならば、そのまま朽ち果てるがいい」


僕は震えながら答えた。


「違う……俺は変わりたい」


「変わるためには、契約が必要だ」


怖かった。魔王の力を借りることの代償もわからない。


けれど、もう後がなかった。


「契約する」


契約の瞬間、冷たい力が身体を貫き、新しい力が溢れた。


まだ怖い。

でも、変わりたい。


これが、俺の物語の始まりだった。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る