命果つる刻を数ふる春の暮離れざらなむ君が面影
「命果つる」は、文字通り自らの死をカウントダウンしている状態です。
また、「春の暮」は古来より「もののあわれ」を象徴する時間帯です。
→生命の芽吹きの季節である春に「暮れ」をかけ合わせることで、生と死の対比になっています。
「離れざらなむ」は、離れないでほしいということ。つまり――
命の終わるその時を数えるような、この春の夕暮れ。
せめて――あなたの面影だけは、最後まで私のそばを離れないでほしい。
そんな意味です。
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