第6話 目覚め


◆夕暮れ・戦闘直後――


炎獄疾苦インフェルノドライブ】との激闘の末——拳を突き立てたライゴは崩れ落ちた。


ペリー

「……限界を、超えたな」


海馬

「ライゴ!! ちょっと、返事しなってば……!ライゴ!!」


ペリー

「……搬送するぞ。医務室へ運ぶ。」


海馬

「わかった……でも絶対助ける。あんたも手伝って!」


ペリー

「言われなくてもな」


二人は、意識を失ったライゴを抱え、戦場を後にする。



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◆夜・ノーマンアカデミー 医務室


ライゴはベッドに寝かされ、酸素マスクと包帯に覆われている。


海馬はずっと彼の隣に付き添い、手を握っている。


海馬

「……バカ。なんで、あんな無茶して……」


ペリー

「……無茶じゃねぇ。あれが、あいつの“覚悟”なんだろうよ。」


海馬

「さっきの技……あれって普通の推進力エネルギーじゃない。何?ライゴに何が起きたの?」


ペリー

「“推進狂化バンプアップ”だ。」


海馬

「……それって…。」


ペリー

「ああ。推進力エネルギーを限界のさらに向こう側まで引き出す、超危険な能力。肉体をブーストするかわりに、筋繊維が破壊され、命に関わることもある。」


海馬

「じゃあ……なんでそんなのを……!」


ペリー

「普通は使えないんだ。いや、“制御できる人間がいなかった”のが正しい。

……アクム=ヒドラーでさえ、この状態は“再現できなかった”。」


海馬

「え……じゃあライゴって……」


ペリー

「今、ライゴ=ヒドラーは……“ヒドラー家でも誰も踏み込めなかった領域”にいる。」


ライゴの目がうっすら開く


ライゴ

「……兄貴アクムにも、届かなかったってのか……

なら――俺が、その先に行ってやる……」


海馬

「ライゴ!」


ペリーはニヤッと笑った。


ペリー

「やれやれ……“怪物”になってきたな、ガキ。」



---


◆その頃――《GULF STREET》本拠地・幹部円卓会議


漆黒の空間に、円卓が浮かぶ。

その周囲に――全ての幹部が姿を現す。



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🔹アクム=ヒドラー(若頭)

「……ライゴ、あいつもようやく立ち上がったか。」



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🔹シロ=ホワイト(幹部)

「炎も、怒りも、結局は熱にすぎない。冷めれば、ただの灰。」



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🔹マギル=ヒドラー(幹部)

(黙して座る。剣の柄に手を添えている)



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🔹シャーク=ダークネス(幹部)

「ヒヒッ……あの“破壊拳クラッシュ”ってガキ、いい具合に暴れてんじゃねぇか……」



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🔹ナヤミ(幹部)

「ボクの出番、もうすぐ?“悪魔の囁き《デビルクラウン》”で全部壊していい?」



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🔹リミ=ミント(幹部)

「糸、巻きたいなぁ……あの子の腕、きっとよく動く……♪」



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🔹クレイ=ピエルロ(幹部)

「観客が増えれば増えるほど、舞台は狂っていく。ふふ、愉快だねぇ!」



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🔹ハイロ=ゴズ(患部)

「ベンは“駒”だった。次は……もう少し“意味のある死”を演出しようか。」



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🔹ガイア=クローズ(幹部)

「……必要とあらば出る。だが、私が動く時……全てが終わる。」



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◆そして、玉座の奥


見えざる影が低く呟く。


???

「ライゴ=ヒドラー。……“破壊拳クラッシュ”の真価を見せるがいい。

その拳が、絶望を穿つか。あるいは……壊れるか。楽しみだ…。」


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次回予告 禁断の技 推進狂化バンプアップ

俺が使った技ってのはそんな危険な技だったのか〜??確かに体が重いな

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作者です。近況ノートにキャラクターデザイン載ってます。よかったら見てください

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