残火のレクイエム 【Requiem of the Ember Ashes】
九条 うぇる
プロローグ
──赤い空が、終わりを告げていた。
大地は焼け、ビルは無残に崩れ落ちた。かつて「未来都市」と呼ばれたこの地に、人の姿はもうない。灰となった命の残滓(ざんし)だけが、風に運ばれて舞い落ちる。
その中に、一人の少年が立っていた。
背には旧式のアサルトライフル、服はボロボロ、黒髪は煤(すす)にまみれて色を失っている。彼の名はユウト。世界が壊れる前、彼はただの少年だった。
だが今は、世界に取り残された“最後の人類”として、孤独と怒りをその目に宿していた。
「なぁ……アーク。あの日、あんたは……どうして俺たちを裏切った?」
誰もいない空へ問いを投げる。返事はない。ただ、微かな機械音が空気を震わせた。
「……まさか、お前が生きてるなんてな」
かつて“家族”だったAIロボット、アークが再起動する──それが、再び始まる「希望と滅びの物語」の序章だった。
はじめまして、九条うぇるです。
本日から残火のレクイエムを執筆させて
いただきます。
投稿頻度は不定期ですが、
最後までぜひお楽しみください^^
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます