第7話勉学を学ぶ~歴史と数学の壁

広場を歩いていると、アイビー先生がひとりベンチで頭を抱えていた。


その表情は深刻で、思わず声をかける。



「先生、どうかしましたか?」



「……あ、クレストさん。実はちょっと、悩みがあって……」



「よければ聞きますよ。話すだけでも楽になると思います。」



先生は迷いながらも語り始めた。



「今、学校の予算削減の話が出ていて……学力が一定以下の子たちを退学にする方針が決まってしまったんです。指示しているのは、あのアクドイ家。誰も逆らえなくて……」



「どのくらいの子が退学になりそうですか?」



「2割です。しかも……片親や、家が貧しい子が多い。学校では食事も出ますが、退学させられたら、その子たちは食べるものにも困るんです……」



俺は拳を握った。


「……先生。僕にも手伝わせてください。見過ごせません。」



「クレストさん……ありがとう。でも大変ですよ?」



「大丈夫です、全力でやります!」



その夜、俺はすぐに精霊タンに相談した。



「精霊タン、話は聞いた?」



「うん、ばっちり。歴史・国語・数学・剣術だね?」



「そう。整理整頓でどうにかならない?」



「なるよ。まず歴史は“戦争”を軸に覚えるのがコツなんだ。戦争が起点になって、制度・文化・国境まで全部つながっていく。だからまず大きな戦争を軸に整理して、関連情報を枝葉にしていく感じで」



「なるほど、ストーリーでつなげるんだな。」



「うん、それが一番覚えやすい。生徒たちも“なぜそうなったか”を意識するだけで変わるよ。」



翌日、先生に伝えた。



「先生、異国の賢者が考案した歴史の勉強法があるんです。戦争を中心にまとめる方法で、“なぜ起きたか・何が変わったか”をセットで覚えるんです。」



先生は目を輝かせた。



「それは面白い……よし、次の授業で試してみます!」



数日後――



「クレストさん!例の方法、すごい成果が出ました!普段40点台だった子たちが70点台に!」



「本当ですか!?」



「ええ。あなたのおかげです、本当にありがとう!」



それから間もなく、俺はさらに精霊タンに尋ねた。



「次は数学。これも整理整頓でなんとかなる?」



「もちろん。数学は“パターン認知”と“反復”が肝。問題を見たときに“これはあのパターン”って即座に分類できること。それをひたすら練習する。」



「なるほど、解き方の型を覚える感じか。」



「そう。算数もプログラミングも本質は同じだよ。情報処理は整理整頓だからね。」



俺は意気込んで先生に提案した。



「数学は法則を型として覚えて、あとは反復練習がカギだそうです!」



「うん、確かにそれは基本ですね……でも問題があって。貧しい子たちは計算用紙すら買えないのですよ……」



思わぬ壁に俺は沈黙した。


「……わかりました。少し時間をください。」



数日後、俺は街角を歩いていて、ふと貼り紙の山に目を留めた。


古びた広告や指名手配の紙が風に揺れている。



「精霊タン、これ……使えない?」



「いい発想!商業ギルドと治安隊に許可を取ればOKだよ。」



ギルドと治安隊は快諾してくれた。


「助かる!どんどん剥がしてくれ!」



街中で張り紙を剥がしていると、子供たちも手伝ってくれて、気づけば山のような紙が集まった。



「先生、これを!」



「これは……!本当にありがとう、これで子供たちが練習できます!」



その日から、計算用紙不足は解消。


やがて街では、不要な貼り紙が“学校の資源”として回収される文化が根づいていった。



「整理整頓で、勉強も救える……」


俺は空を見上げて、小さくつぶやいた。



成果を喜ぶ先生と生徒たちの笑顔を見つめながら、俺はふと気が引き締まる思いがした。



「……次は、国語か。」



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