第二話 発艦と転生
目を覚ました瞬間、田中宏は目の前の光景に絶句した。整然と並ぶ艦載機、爆音を轟かせるエンジン、そして甲板で叫ぶ整備員たち。
「宮城少尉、発艦準備完了です!」
――宮城? 誰だ?
視線を落とすと、手には旧式の軍用手袋。周囲の者たちは明らかに自分を“宮城大輔少尉”として扱っていた。鏡の代わりにキャノピーに映った顔は若く精悍で、自分のものではなかった。
「どういうことだ……」
考える間もなく、艦長からの発艦命令が飛んだ。
「宮城少尉、発艦せよ!」
無意識のうちに操縦桿を握った。手が勝手に動く。操作は完璧だった。まるで何年も飛んできたように、体が機体と一体化していた。
零戦は、海面から浮かび上がるように飛び立った。
――俺は、本当にあの“真珠湾攻撃”のただ中にいるのか?
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