2025年9月25日 15:27
第2話への応援コメント
今回も素敵なお話をありがとうございました…。宿命の星である孔明に近い立場に立てたはずの龐統は孤独が浮き彫りになり、周瑜という目指すべき星が遠く離れてしまった陸遜の下には新たな星たちが集っていく…この対比が胸に刺さりました。以前のご返信で【星】にまつわる概念のお話を頂きましたが、とても共感できるというか、当てはめるモチーフとしてこれ以上ないものだなぁとしみじみ思っておりました。戦乱の世を暗い海に例えるなら、道標となるような燃える光であることもそうですが、星自体が引力を持っていることもすごく…この人間模様に相応しい気がしています。>>……陸遜という青年は、こうして人の命を強く見つめる。 生きる者も、殺める者も、同じ大切さで。 陸遜が戦乱の世にあって如何に稀有な哲学を持っているか、ひしひしと伝わってきました。今までのシーンの孔明に切り掛かるまでのあの葛藤や、周瑜の意志を引き継げるようになるまでの涙が、本当に彼の人生として息遣いが聞こえてきそうな立体感で思い出されて…涙腺が緩みっぱなしです。 つらつらと取りとめのない感想になってしまいましたが、今回もすごい読み応えでした。引き続き拝読させて頂きます…!
作者からの返信
モグラさん、続き読んで下さってありがとうございます!仰る通り三国志、戦乱の世に「星」はものすごく合いますよね……。それは多分戦乱の世というのものは、不条理な運命がたくさん人に課されるから。不条理な運命からは人は逃れたいですが、逃れられないことがたくさんありすぎるのですよね。でも逃れられない出来事があったら、運命だ、と思ってどうあっても受け止めるしかない。文明の利器などない三国時代において、共に運命を実感してくれる相手として人が道標や心の拠り所にするのは、今より明かりとか全く少なかった時代、夜の星は多分そういうものになったんだろうなと思います。これは隠れ第二部の【花天月地】では語り切れてない部分ですが、第一部で周瑜は龐統に、彼の素性(鳳雛)を知っても呉から出て行け、お前は必要ない。ときっぱり会って言っています。こちらの龐統は諸葛亮と戦いたがっていたので、呉にやって来たのです。いわゆる利害の一致として、呉を見ていた。鳳雛の俺が手を貸してやるからと自らを売り込んで来たのです。周瑜は「必要ない」と突っぱねました。彼は孫権の兄、孫策の腹心です。もっと言うとその父、孫堅の秘蔵っ子でもあり、小さい頃から孫策と本当の兄弟みたいにまとめて可愛がってもらってきた背景を持っている人でした。周瑜にとっては龐統の持つ知恵や策謀などどうでも良かったのです。「呉や孫家に忠義はないが、お前らに手を貸してやる」と持ち掛けられて、周瑜が一番問題視したのがその「忠義の無い部分」だったのですね。しかしながら龐統に何かを感じた陸遜は、周瑜が龐統は使わないと決めたあとも、自分の副官としての範疇のみで、彼を少し使ったのです。龐統は優秀さを発揮して文官として仕事をこなしたので、ある時一度戦場にも陸遜の副官として伴うという形で連れて行きました。その時に、龐統は【対の星】である諸葛亮が近くにいると分かるので、その時は本当は遭遇しなくていい、会うことは無かったはずの蜀軍の存在を「あそこにいる」と呉軍に報せて、ぶつけたのです。その戦いで孫策が片腕になっており、周瑜はすでに病を発症して自覚があったので、予想通り呉に祟った龐統を斬れと激怒しますが、陸遜は自分が龐統を呉に押し留めてしまったので「代わりに処罰を受けます」と彼を庇い、約一年遠くに左遷されたのでした。その間も龐統は平然として呉で内政の仕事をしており、陸遜に対しても「別に庇ってくれなどと言っていない」の姿勢で感謝などは一切していませんでした。彼にとっては諸葛亮が全ての行動基準だったからです。左遷は一年と決まっていたわけではなく、なにか戦功をあげるまで帰って来るなと周瑜に命じられており、陸遜は戦功を立てるために初めて自分で仕掛ける戦いを行いました。その、戦いで再会したのが、同じく曹操に毛嫌いされて遠くの僻地に適当に派遣されていた司馬懿なのです運命。それを思わせる星。本当に私も大好きなテーマなのです……✨ いいですよね……。モグラさんが上げて下さった、陸遜が命を見つめる時の真摯さは、間違いなく彼を生かすために死んで行ったひとがいるからなんですよね(陸康)うちの陸遜は陸家当主ですが、色んなしがらみから実家とは心が疎遠だったので、建業に来るまでずっと孤独でした。でもそういう時に、自分を生かし、陸績を託し、陸家を任せてくれた陸康のことを星を見上げて想って自分を支えたのかな、と思ったりします。三国志は色んな人が登場しますが、どんな強い人でも必ず何らかの支えが一つは必要なのですよね。それだけは確かだと思います。またまた長くなってしまってすみません!でもモグラさんが第二話(+赤壁も読んで下さったからかな……!✨)にしてこちらの陸遜が戦乱の世では稀有な哲学を持って生きてる、という部分まで感じ取って下さってるのがとても嬉しくてつい理由を書きたくなってしまいました本当にありがとうございます!星や運命や綺麗なものだけではなく、この先人間の俗っぽさや醜い面などもいっぱい書いたりしてしまってますが、苦しみがあるからこそ幸福が一層輝くのだ、を信条として書いて行ってますので、お時間のある時、マイペースにでもお付き合いいただけたらとても嬉しいです🌠
第2話への応援コメント
今回も素敵なお話をありがとうございました…。
宿命の星である孔明に近い立場に立てたはずの龐統は孤独が浮き彫りになり、
周瑜という目指すべき星が遠く離れてしまった陸遜の下には新たな星たちが集っていく…
この対比が胸に刺さりました。
以前のご返信で【星】にまつわる概念のお話を頂きましたが、とても共感できるというか、当てはめるモチーフとしてこれ以上ないものだなぁとしみじみ思っておりました。
戦乱の世を暗い海に例えるなら、道標となるような燃える光であることもそうですが、星自体が引力を持っていることもすごく…この人間模様に相応しい気がしています。
>>……陸遜という青年は、こうして人の命を強く見つめる。
生きる者も、殺める者も、同じ大切さで。
陸遜が戦乱の世にあって如何に稀有な哲学を持っているか、ひしひしと伝わってきました。今までのシーンの孔明に切り掛かるまでのあの葛藤や、周瑜の意志を引き継げるようになるまでの涙が、本当に彼の人生として息遣いが聞こえてきそうな立体感で思い出されて…涙腺が緩みっぱなしです。
つらつらと取りとめのない感想になってしまいましたが、今回もすごい読み応えでした。引き続き拝読させて頂きます…!
作者からの返信
モグラさん、続き読んで下さってありがとうございます!
仰る通り三国志、戦乱の世に「星」はものすごく合いますよね……。
それは多分戦乱の世というのものは、不条理な運命がたくさん人に課されるから。不条理な運命からは人は逃れたいですが、逃れられないことがたくさんありすぎるのですよね。
でも逃れられない出来事があったら、運命だ、と思ってどうあっても受け止めるしかない。
文明の利器などない三国時代において、共に運命を実感してくれる相手として人が道標や心の拠り所にするのは、今より明かりとか全く少なかった時代、夜の星は多分そういうものになったんだろうなと思います。
これは隠れ第二部の【花天月地】では語り切れてない部分ですが、第一部で周瑜は龐統に、彼の素性(鳳雛)を知っても呉から出て行け、お前は必要ない。ときっぱり会って言っています。
こちらの龐統は諸葛亮と戦いたがっていたので、呉にやって来たのです。いわゆる利害の一致として、呉を見ていた。鳳雛の俺が手を貸してやるからと自らを売り込んで来たのです。
周瑜は「必要ない」と突っぱねました。
彼は孫権の兄、孫策の腹心です。もっと言うとその父、孫堅の秘蔵っ子でもあり、小さい頃から孫策と本当の兄弟みたいにまとめて可愛がってもらってきた背景を持っている人でした。
周瑜にとっては龐統の持つ知恵や策謀などどうでも良かったのです。
「呉や孫家に忠義はないが、お前らに手を貸してやる」と持ち掛けられて、周瑜が一番問題視したのがその「忠義の無い部分」だったのですね。
しかしながら龐統に何かを感じた陸遜は、周瑜が龐統は使わないと決めたあとも、自分の副官としての範疇のみで、彼を少し使ったのです。
龐統は優秀さを発揮して文官として仕事をこなしたので、ある時一度戦場にも陸遜の副官として伴うという形で連れて行きました。
その時に、龐統は【対の星】である諸葛亮が近くにいると分かるので、その時は本当は遭遇しなくていい、会うことは無かったはずの蜀軍の存在を「あそこにいる」と呉軍に報せて、ぶつけたのです。
その戦いで孫策が片腕になっており、
周瑜はすでに病を発症して自覚があったので、予想通り呉に祟った龐統を斬れと激怒しますが、陸遜は自分が龐統を呉に押し留めてしまったので「代わりに処罰を受けます」と彼を庇い、約一年遠くに左遷されたのでした。
その間も龐統は平然として呉で内政の仕事をしており、陸遜に対しても「別に庇ってくれなどと言っていない」の姿勢で感謝などは一切していませんでした。彼にとっては諸葛亮が全ての行動基準だったからです。
左遷は一年と決まっていたわけではなく、なにか戦功をあげるまで帰って来るなと周瑜に命じられており、陸遜は戦功を立てるために初めて自分で仕掛ける戦いを行いました。
その、戦いで再会したのが、同じく曹操に毛嫌いされて遠くの僻地に適当に派遣されていた司馬懿なのです
運命。
それを思わせる星。
本当に私も大好きなテーマなのです……✨ いいですよね……。
モグラさんが上げて下さった、陸遜が命を見つめる時の真摯さは、間違いなく彼を生かすために死んで行ったひとがいるからなんですよね(陸康)
うちの陸遜は陸家当主ですが、色んなしがらみから実家とは心が疎遠だったので、建業に来るまでずっと孤独でした。
でもそういう時に、自分を生かし、陸績を託し、陸家を任せてくれた陸康のことを星を見上げて想って自分を支えたのかな、と思ったりします。
三国志は色んな人が登場しますが、
どんな強い人でも必ず何らかの支えが一つは必要なのですよね。
それだけは確かだと思います。
またまた長くなってしまってすみません!
でもモグラさんが第二話(+赤壁も読んで下さったからかな……!✨)にしてこちらの陸遜が戦乱の世では稀有な哲学を持って生きてる、という部分まで感じ取って下さってるのがとても嬉しくてつい理由を書きたくなってしまいました
本当にありがとうございます!
星や運命や綺麗なものだけではなく、この先人間の俗っぽさや醜い面などもいっぱい書いたりしてしまってますが、苦しみがあるからこそ幸福が一層輝くのだ、を信条として書いて行ってますので、お時間のある時、マイペースにでもお付き合いいただけたらとても嬉しいです🌠