誰かが来る準備
また週末が来るまで誰もいない部屋で仕事を待っていた。今日はドタバタしていて鍵を忘れているのを気が付いたので良かったが危なかったと思う。そんなことを一人で考えていると夕方になっていた。
「ただいま。」
いつもの声が聞こえて疲れた体だろう私は仕事をしていた。
「一日お疲れ様。」
聞こえないのが一応言った。いつも挨拶をしてくれていたのでそうすることが日課になっていた。本棚から料理本を出していた。
「どんな料理を作ろうかな、喜んでもらえるものにしたいな。」
自炊をするのは日課なので珍しいことではなかったが誰かに料理を作るのは珍しかった。すると机に置いてあった傘が話し出した。
「珍しいこった。来週ぐらい来るのか。」
「この間言っていた人。だから嬉しそうなんですかね。」
いつもならば仕事の愚痴をぶつくさ吐いて自炊をするのだが今日は違かった。本を見ながらいつも面倒くさがっている様子はみじんも感じられない。そして数十分ぐらいで完成して机に置いて私に座った。
「美味しいって言ってくれるかな。」
そんなことをボソッとつぶやき晩御飯を食べていた。
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