灰色に咲く極彩色

この本を読む前に。

――この世界に、色は存在しない。

街も空も、人の肌も、すべてが灰色に沈む。
ただ一つ、例外がある。

「目」――それだけが、この世界で唯一、色を持つ。

だがその色は、祝福ではない。
それは生まれながらにして背負わされる「階級」。

白・黄・緑・青・桃・紫・黒。
七段階の瞳が、人の価値と命の重さを決める。

上位に逆らうことは罪。
罪は即、処刑を意味する。

瞳が語るのはその者の「命令する権利」と「逆らえぬ運命」。

だからこの国では、誰も真正面から人の目を見ない。

――だが。
灰色に咲いた一輪の“極彩色”が、すべてを覆す日が来る。

これは、目の色に支配された世界で、
色を壊しに現れた名もなき者たちの記録。

(全文抜粋)

「灰色に咲く極彩色」原作者　かものはし　様

小説に登場した全キャラクターの原案者の皆様

に深く御礼申し上げます。

紙ヒコーキ。