第53話:他校との交流

 「ルミトラ殿、ソレイユ殿、マサラを宜しくお願い申し上げる」

 「改めまして、宜しくお願いいたします」


 ジャスティンがマサラとぶつかり合た翌日。

 南方のソレイユの神殿で、ルミトラ主催のお茶会が開かれた。


 マサラを伴いルミトラの茶会の席に訪れたのは、銀毛の猿神ヌマン。

 白い武道の道着のような装束を着た、礼儀正しい神様であった。


 「いえいえ、ヌマン殿達はようこそへ♪」

 「こちらこそ、我が勇者ジャスティンがお世話になりました」


 ルミトラとソレイユが礼をして出迎える。

 ジャスティンとジーナも、神々の茶会に参加していた。


 「手土産はバナナだ、受け取って欲しい」


 ヌマンが大量のバナナを差し出し茶会のテーブルに置く。


 「おお、噂に聞く神のバナナですよジャスティン様♪」

 「いや、先にお礼を言わないと不味いだろ?」


 ソレイユにツッコむジャスティン。


 「ありがとうございます、ヌマン殿♪」


 ルミトラが代表として礼を言う。

 神々同士の挨拶も終わり、お茶会となった。


 「この子、マサラに見識を増やしたいのです」

 「知見が増えれば、見える事もありましょう」


 ヌマンが事情を話す。

 中央大陸も元から各地から文化が集う所ではある。

 可愛い子には旅をさせよと、マサラを送り出したようだ。


 「姉者、ルミトラ~♪ 来たのじゃ~♪ おお、ヌマン殿もおられたか♪」

 「輝姫殿、相変わらず桃が美味そうですな」


 輝姫も大量に桃を乗せた籠を持参して現れた。


 「うん、何だか賑やかになったね♪」

 「まあ、いい事だよ」


 ジーナの問いにジャスティンが答える。


 「桃だ、いただきます♪」

 「うむ、いただこう♪」

 「おお、食うのじゃ♪」


 マサラはヌマンと桃を食っていた。

 交流を行い、打ち解けたのであった。


 神々の茶会で、マサラの留学の件は片が付いたジャスティン達。


 「チヨノスケとマサラも加わり五人だな、同好会も」

 「宜しくお願い申し上げる」

 「宜しくお願いします」


 ジャスティンの言葉にチヨノスケとマサラが返事をする。

 チヨノスケとマサラも勇者同好会へと入部した。


 「うん、宜しく♪」


 サロンの主であるジーナが怪しく微笑む。


 「ジーナは威圧するな、結局どうなった?」

 「うん、校長先生が言うには西方各国の学園尾会議で決まったんだって」


 ジーナがジャスティンに勇者招待制度について語る。

 ジャスティン達の西方大陸では、各国にある学校は連合を組み議会があるらしい。


 「なるほど、学校でもそう言う合議制があるんだね」


 マサラは感心した。


 「便利でもあり面倒でもありでござるな、合議は揉める物でござるよ?」


 チヨノスケは苦い顔をした、何か経験があるのでだろう。


 「更に面倒な事があってね、他の学校の勇者と交流しろと言われたよ」


 ジーナが溜息を吐く。


 「他の学校、ブランシュ魔法女学院とかか?」

 「ジャスティン様、何ゆえ女子の学校をご存じで?」


 ソレイユがジャスティンを睨む。


 「ああ、そこの校長が祖父さんの同期なんだ良い婆さんだよ?」

 「む、それは危険ですね?」


 ジャスティンの言葉にソレイユが危機感を感じる。


 「うん、ブラ女は危険だね下手に縁があると縁談とかが来る」


 ジーナが同意する。


 「クラート軍士官学校と言うのも、あるそうでござるな?」


 チヨノスケも発現する。


 「そう言った他の学校とも友好関係を築けたらいいよね」


 マサラが微笑む。


 「ギガンピックみたいな事が起こりそうだな、ぶつかり合うと思うぜ?」


 ジャスティンは学校同士の衝突を予感していた。


 「ジャスティン様、如何なされましたか?」

 「ああ、正直俺は何処の奴らともぶつかり合う未来が予想できる」


 ソレイユの問いにジャスティンは答える。

 自分お性格上、ジャスティンは何処の学校ともぶつかり合いになると感じていた。


 「まあ、ジャスティン殿でござるからな」

 「ジャスティン君だからね」

 「うん、ジャスティンは安定のトラブルメーカーだからね」

 「自覚していてもどうにもならないですものね」


 ジャスティンの言葉に、仲間達は納得する。

 トラブルの方からジャスティンの元へと近づいて来るのだ。


 「まあ、小さいぶつかり合いだけで収める努力はするぜ?」

 「そうだね、僕達も頑張らないと戦争は面倒だからね」


 ジャスティンの言葉にジーナは溜め息。


 「ジャスティン君、どれだけ危険物なんだい?」

 「世界を火の海に変えられるほどでござる」

 「いや、やらねえってチヨノスケ?」

 「他の五天も同じ事を言うでござるよ?」

 「ぐ、想像できる自分が悲しいぜ」


 共に戦場に出たチヨノスケの言葉が、鋭くジャスティンの胸に刺さる。


 「ジャスティン様だけ、南方へ避難させるのがいいのでは?」

 「ソレイユ、ジャスティンお独り占めは駄目だよ♪」

 「ソレイユ殿、ジャスティン殿の火力は必要でござる!」


 ソレイユの提案にチヨノスケ達が物言いをつける。

 このまま他校との交流は、上手く行くのか?


 「ああもう面倒だ! 考えるより実際にぶつかり合う方が良いぜ!」


 ジャスティンは悩むのをやめた。

 どんな相手でも向き合いぶつかり合う。

 ジャスティンの言葉に、仲間達は仕方ないなと言う顔になった。

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