第三章 10 リズカード・オーウェン
「──そもそも、私たちの肉体は神の似姿として作られたものです。人間はその原点からして完璧な姿態を持ち、長い長い歴史を紡いできた。しかし、そこに突如として生まれた、不純機械を宿すミクシアンたちによって、私たち純然たる生命は脅かされているのです」
トロポス区トルーナで最も高いビルにあるレセプションホール、その壇上でひとりの女性が演説をしている。ヤグ・トルネ=ライゴー。ノイスと大学の同窓生と聞いていたが、髪や肌も艶やかで彼よりもずっと若いように見える。
リズカードはワインの入ったグラスを手に、その姿を遠くから眺めていた。隣に立つノイスが性格が悪そうな声色で囁いてくる。
「どうだ。このコテコテなオルガン主義的スピーチは」
「これに合わせられるあんたが恐ろしいと思う」
「はん、こういうのはいかに自分すら騙せるかだ」
今日、彼がわざわざ夜会服をレンタルしてやってきたのは「オルガン優生会」の会合だった。ノイスに口利きを頼んで友人枠で招待してもらったのだ。目的はヤグ・トルネと接触し、ルイモンド島で見つけることのできなかったネナの痕跡をなにがしか掴むこと。
リズカードはあの島の変わり果てた風景を思い出す。ネナとの約束の場所に辿り着いた後、ディアノメアスの置かれていた地下空洞も時間をかけて探してみたのだが、長い月日の間に崩落してしまったのか、どれだけ記憶を頼りに探っても、ネナやヴィス・クノア事件に繋がるものを見つけることは叶わなかった。
ゆえに現状、ネナに繋がる可能性があるのはヤグしかいない。リズカードはマイクに向けて話すヤグを静かに見据えた。
「現在、立法に向けて順調に話の進んでいる『オルガン・ミクシアン関係調整法』は、ミクシアンとの然るべき関係を成立させる大きな一歩となるでしょう。しかし、それも経過点でしかないと私たちは考えます。私たちはいずれ、この煩わしさから解放された、正しき世界が顕われることを信じます。オルガンの女神と共に──」
そうして演説は締めくくられた。大きな拍手が会場に響き渡る。見たところ、出席者の大多数が彼女の思想に共鳴している人々らしい。打算づくめなのは、リズカードの隣でまるで感動したかのように手を拍つノイスくらいのようだ。
「ったく、相変わらず染まりきったことを言うな。それで? 君は、連中の企んでいることが何か、わかったのか?」
トルネのプロジェクトについては顔を合わせた時に伝えるべきと思い、ノイスにはまだ知らせていなかった。リズカードはワインを一口含んでから、答える。
「ミクシアンの撲滅だ」
「……は?」
会場は騒然としていて、誰もふたりの会話に聞き耳を立てている様子はない。リズカードはベイハー博士から聞き出したことを中心に、その結論に至った経緯を説明した。
「あいつ、やりやがってるな。ミクシアンが自分の商売圏にいないからって……」
ノイスは悔しそうに唸った。彼が悩ましげなのはミクシアンに対する憐憫からではなく、自分の商売はミクシアンがいないと成り立たない、というビジネスベース思考からなのだが、逆にその点でいえば、どんな人物よりもわかりやすく信頼がおけた。
「もちろん、俺はそれを止めるつもりでいる。今日、ここに潜り込んだのもヤグから情報を引き出すためだ」
「はん……そういうことか。あの女がミクシアンと利害のある私たちに内情を漏らすわけがない。そこでオルガン界のニューフェイス、リズカード君の出番というわけだ」
ノイスが会場の中央を見るので、リズカードも同じ方に目を向ける。人だかりができていて、中心にはヤグの姿があった。
「リズカード君、ひとつ助言するが、この空間で話すならその傲慢な喋り方は改めるべきだ」
「……形式ばった話し方をするのは苦手なんだが」
「バカ、クインティトの秩序がかかってるんだぞ」
あくまでミクシアンの命とは言わない。どこまでも筋金入りの男だった。
リズカードは深く息を吐きながらノイスのもとを離れると、ヤグを囲う人だかりに混じった。人垣の間を縫い、彼女へ近づいていくうちにあることに気がつく。
「……あれは」
その発見を意識に刻みつつ、リズカードはヤグの斜め前あたりに陣取った。ヤグは取り巻きと昨今の抗議運動について話していた。
「──本日もミクシアンによる大きな抗議が起こっているようですが、全く心配ありません。あの抗議活動は完璧にコントロールされたものなのですよ」
ヤグの「コントロール」発言に周囲のオルガンたちがざわめきだす。
「コントロールされた? まさか、あの活動にはミクシアンの地下組織であるスワードだって関わっているんですよ。暴発寸前にしか見えませんが」
──そんなことは誰の目にも明らかなのに、ヤグがこれほど余裕を見せるのは……。
首を傾げる取り巻きの中、はたとリズカードはヤグの言葉の真意を見抜いてしまった。
「もしかして、そのスワードを使ってミクシアンの感情を統御しているのですか?」
視線が一斉に、突然現われたリズカードへと向いた。直後、その眼差しはばっと散開し、ささめくようにきょろきょろとし始める。あれは誰だ? 見たことがない。新入りか? どうやってここに? 誰か知っている者は?
「ふふ……面白いことを言うお方ですね」
困惑するギャラリーとは対照的にヤグは不敵に笑う。
リズカードも似たような笑みを浮かべてみせた。
「私があなたと同じ立場ならそうするかと思いまして。それで本当のところは?」
「ええ、その通りです。トルネはスワードのフィクサーAI『ミトラル』の管理権限を半分所有しています。それを用いて『エクスワード』を組織し、敢えて効力のない抗議行動を企画して大きな敵と戦っている気分にさせているのです。実際戦っているのはただの壁ですけどね」
「ほう……」
リズカードはなんとか驚きを抑えたが、周囲は騒然となった。スワードのフィクサーは本当にAIだったのか。ミクシアンの組織の実権の半分をライゴーが握っているのか。それなら本当に制御下にあるんじゃないか、流石はヤグ主催だ云々──。
「ところで、失礼ですがあなたは? ……初めてお顔を拝見いたしますけど」
ヤグはリズカードの方を真っ直ぐに向いて訊ねた。リズカードは鷹揚に答える。
「これは失礼いたしました。挨拶にうかがったつもりが、議論が白熱していたようなのでつい。私はストラト区に店を構えている結婚相談所『リズカード』の者です」
「リズカード──」
ヤグの笑みが一瞬、凍り付く。周囲のどよめきもすごい勢いで広がっていく。ストラト区? 結婚相談所? リズカード? 誰がそんな者を招待した……。
そんな囁きを無視してリズカードは続ける。彼女の耳に視線を注ぎながら。
「お初にお目にかかりますが実に麗しくいらっしゃる。そちらのイヤリングも意匠が凝っていて……まるで、中世からそのまま持ってきたようだ」
ヤグははっと耳元に手を当てる。図星だ。
リズカードが彼女に近づこうと人だかりに混じった時、真っ先に目についたのがそれだった。そのアクセサリーは千二百年前、ネナが身につけていたのと同じものだ。
「それは『彼女』からの贈り物ですか?」
リズカードは重ねて訊ねる。その一言が決め手になったようだった。
ヤグはすっとリズカードに近づくと、周りに聞こえるような声で告げた。
「『リズカード』さん、少し、落ち着ける場所で話をしましょうか」
「ええ」
ふたりはうなずきあうと、呆然と道を空けるギャラリーの間を抜け、ホールを出た。柔らかな絨毯の敷かれた廊下を行き、人の目につかない行き止まりでヤグはリズカードに向き合う。
「リズカード・オーウェン、ご本人ですか?」
その問いに、リズカードはもう取り繕う必要はないと判断する。
「ああ……ネナから聞いたのか?」
「ええ、あなたもこの街のどこかで生きているはずだと。その通りでしたね」
ヤグのそつない返事に、リズカードの中で複雑な感情が起こる。ネナのもとまであと少しのところまで来た喜びと、自分の推測が当たってしまっていることの悲しさが、頭の中に同居し、ぶつかり、苦みを生む。
「それで、リズカードさんはどこから私と彼女の繋がりを察したのですか?」
「ピリナスだ」
「ほう。であれば、私たちのプロジェクトの最終目的が何か、ご理解頂いているのでしょう」
まるでリズカードが賛同者であることを疑わない口ぶりだった。
「ああ。だが、あくまで俺の目的は彼女に会うことだ」
ここで敵対感情を見せる意味はない。敢えてリズカードは無関心を装う。
ヤグはそんな彼を咎めるように目を細めた。
「今更、ですか?」
その問いかけには棘が混じっていた。ヤグは、ネナが二百年待たされていることを知っているらしい。
「ああ、今更だ。遅れすぎたのも承知している。だからこそ、こうして少しでも早く彼女に会おうとしている。だから彼女の居場所を教えて欲しい」
リズカードの弁明に、ヤグは拒むように首を横に振った。
「……いいえ、もう時間切れです。彼女の心はもう、あなたには戻ってきませんよ」
「どうしてそんなことがあんたにわかる」
「あなたこそ『今の』彼女の何がわかるというのですか? 賢迅さん」
ヤグが真っ直ぐに放ったその言葉は、リズカードの心を強く揺さぶった。
そうだ。リズカードには、ヤグに手を貸すネナの気持ちが全くわからない。そして、その焦りこそが、リズカードを彼女のもとへ急がせる強い動機になっているのだ。
そんなリズカードに向けて、ヤグは続けて言う。
「ようやく生き方を見出した彼女の前に、今になってあなたが現われることは、二百年の間、彼女の負い続けた孤独の傷を逆撫でにするだけです。彼女がこれから生きていく素晴らしい時間のためにも、過去の亡霊でしかないあなたを会わせることはできません」
その言葉はもっともらしく聞こえる。この時代でどう生きるのか、という命題はまさにリズカード自身が問い続けたものだ。
しかし、どうしても腑に落ちない。信じ切ることができない。
リズカードは現在を忘れ、過去の記憶に佇むネナの面影に語りかける。
──二百年もの間、考え詰めた結論がそれでいいのか? ネナ……。
すると、リズカードの中のネナは寂しげに首を振って、こう告げるのだった。
──ううん、いいはずがない……けど、こうするしかなかったのよ。
そう、リズカードの知るネナならば、そう言うはずなのだ。例え、二百年の孤独に苦しんだ後のことだとしても。
だとすれば、何故、〈こうするしかなかった〉のか。
その問いへ辿り着いた瞬間──リズカードの脳裏にひとつの答えが閃いた。
「いや、そんなことを彼女が望むはずがない」
そう口にするとヤグの表情が困惑に曇った。
「何を言っているんです? 私が嘘を吐いているとでも?」
「ああ、そうなるな。俺とネナが会ってしまうと、あんたは困るんだろう」
それはリズカードに計画を止める意思がなくても変わらない。
「私が困ることなんてありません。全ては彼女のためなんです」
「いいや、彼女も俺と同じだ。ネナがあんたに手を貸すのはきっと──」
と、リズカードが言いかけた時だった。
突然、ホールの方から悲鳴のようなものが響いた。それから、けたたましい叫び声と共に、物が倒れるような大きな音、ばたばたと地鳴りのような足音が立ち、警報器の鋭い音が鳴る。
「ひっ……な、何?」
怯えた声を出すヤグの前を、控えていた警備ボットがばたばたと通り過ぎていく。
「……確かめてくる。ここにいろ」
リズカードはそう告げると、ボットの列に混じってホールに急行した。
そして、そこに広がっている光景を見て、愕然とする。
「な、何だ、これは……」
ホールはさながら戦場だった。どこから入り込んだのか、明らかに場違いな雰囲気の男たちが、悲鳴をあげて逃げ惑う会合の参加者たちを追いかけ回し、張り倒し、殴りつけながら何事かを叫んでいる。ミクシアンたちだ。そんな侵入者たちに向けて、駆けつけた警備ボットたちが、正確無比な精度でスタンニードルを撃ち込んでいる。
「ミクシアンの襲撃……? スワードでコントロールできてるんじゃなかったのか……」
暴力と叫喚──テーブルが倒れ、グラスが割れ、オルガンが泣きわめき、撃たれたミクシアンが卒倒する。
トロポスのただ中、異様な光景だった。参加者の助けに向かいたいところだったが、下手に踏み込めば、ミクシアを狙って乱れ飛ぶスタンニードルの射線に入りそうで、身動きが取れない。魔法を使おうにもオルガンたちを巻き込む恐れがある。
逡巡するリズカードのもとへ、転がり込むように逃げてきた人影があった。
「ノイス! 無事だったか!」
「リズカード君! ああ、私はなんとかな。ヤグは?」
「この廊下の突き当たりに隠れている」
「奴らの狙いはヤグだ。突入してきた連中が、ヤグはどこだと口々に喚いてる」
「ヤグ? 襲撃自体が目的じゃないのか……いや、それより何故、ここにミクシアンがいる」
リズカードが問うと、ノイスは肩をすくめてみせる。
「抜け道を使ったんだな。あのエレカという娘の言っていたことが実現しちまったようだ」
「エレカ? エレカが何を?」
「前にそういう話をしたのさ。興味があるなら後で聞かせてやる。それより、連中にはさっさとヤグを差し出して帰ってもらうぞ。それで例のプロジェクトも頓挫して一石二鳥だ」
早口で言い立てるノイスに、リズカードは首を振った。
「いや、ここでヤグを渡すわけにはいかない」
「何だ、道徳者気取りか? 奴はミクシアンを皆殺しにしようとしてるんだぞ!」
「まだ止める余地がある。むしろ、ヤグを渡す方が危ない。プロジェクトは彼女ひとりで回ってるわけじゃないんだ。ここは俺に任せて、あんたは安全なところへ逃げてくれ」
「はん……ここが会議室ならやり込めてるところだが、火事場じゃあんたの独壇場か」
諦めたように漏らすノイスを置いて、リズカードは廊下の奥へ踵を返した。他の参加者の安否が気にかかったが、ここは強いて見ない振りをしなければならない場面だった。
廊下の奥へ戻ると、ヤグは小さく丸まってガクガクと震えていた。よほどの恐怖を感じているらしい。
「過激派のミクシアンが侵入してきた。狙いはあんただ。早く逃げるぞ」
「ど、どうしてミクシアンがここに……」
「考えるより逃げる方が先だ。別の出入り口はないのか?」
リズカードが立ち上がらせると、青白い顔をしたヤグは死にそうな声で言う。
「……こ、この廊下の反対側に貨物用の業務エレベーターがあります。そ、そ、それで屋上へ。ひひ、避難用の有人ヘリドローンが、あ、あるはず」
ヘリドローンは超高層建築では標準搭載の防災設備だ。人がひとり乗れるサイズのドローンで、自動で指定した安全な場所へと飛行してくれる。
リズカードは「わかった」とうなずくと、ヤグを先導して走り出す。
「いたぞ! ヤグ・ライゴーだ!」
直後、どこかから声が飛んだ。その声を聞きつけ、まだ動けるミクシアンたちが廊下に次々飛び出してくる。その光景にヤグが凄まじい金切り声をあげた。
「まずいな……」
ヤグの悲鳴はフロア中によく響いた。もはや侵入者全員に居場所は筒抜けだろう。
幸い、業務エレベーターのあるバックヤードの小部屋まですぐに辿り着くことはできたが、箱が離れた階にあって、呼び出してもしばらく来る見込みはなかった。
「は、はやく、はやく……はやく来なさいよ!」
ヤグはパニック状態で狂ったようにパネルを連打する。リズカードはその様子から、ミクシアンに対する過剰な恐怖心を感じた。彼女にはミクシアンに煮え湯を飲まされた原体験がある。滅ぼさんとするほどの憎悪の裏には、さもなくば滅ぼされてしまうという強い怖れがあるのだ。
「ヤグ・ライゴオオオオオオオ!」
リズカードは廊下の方を振り返る。激しい怒りに突き動かされたミクシアンの先鋒が、まさにリズカードたちのいる小部屋へと踏み込もうとしていた。そんな彼らの気迫からもまた、先にヤグを滅ぼさなければ、自らも滅ぼされるという発作的な恐怖を感じる──。
もちろん、どちらもやらせはしない。リズカードはヴィスの小瓶を振るう。
「
「ぐっ!」
男は部屋の入り口で固着された。彼に邪魔されて、後続のミクシアンたちは部屋に入り込むことができなくなる。窮した彼らは、隙間からなんとか入り込もうと腕や首を突っ込み、手を目一杯伸ばしながらヤグの名前を叫びまくった。
「ヤグ・ライゴー!」「ヤグウウウウウ!」「逃がさない……逃がさんぞぉぉぉ!」
「あ、ああ、あああ……」
その光景にヤグは泣きながら腰を抜かしてへたりこんでしまう。ようやくエレベーターが到着し、扉が開いても動くことができない。仕方なく、リズカードは引きずるように彼女を乗せて、屋上行きの指示を出した。
しかし、扉は無常にもゆっくりと閉じていく。そのうちに、男を固着していた魔法が解けてしまい、ミクシアンたちが小部屋へとなだれ込んできた。
「いやああああああああああああああああああ!」
ヤグが絶望的な悲鳴をあげてリズカードの腕にすがりついた。
「あっ……」
その衝撃で、ヴィスの小瓶がリズカードの手から離れ、床に落ちた。瓶は無残に割れ、中の粒子がエレベーターの床に散らばる。
顔をあげたリズカードの眼前、ミクシアンたちはまさにエレベーターに辿り着こうとしていた。もはや考える猶予はなかった。リズカードは魔法を発動する。
「
床に散らばった全ての粒子を使い切るつもりで、魔法壁をエレベーターの前面に貼った。ミクシアンたちは容赦なく激突し、骨の砕けるような音が響く。そんな惨たらしい光景を覆い隠すように、エレベーターの扉はゆっくりと閉じられていった。
嘘みたいに静かに上昇していく箱の中、ヤグの過呼吸気味の息の音が鋭く響く。
「……も、もう嫌……こんな、こんなこと……だめ、だめ……こんな、もう……」
ガタガタ震えながら、ヤグは繰り言する。かなりの精神的なダメージを負っているようだった。これではまともに話もできそうにない。
「参ったな……ん?」
割れた小瓶の破片を拾い上げるリズカードは、ふと、ヤグの耳で揺れるネナのイヤリングから何かを感じて、目を向ける。
──懐かしい匂いがする。
リズカードは手を伸ばし、ヤグを刺激しないようにそれに触れてみた。その中からは魔法の微かな蠢きを感じる。
「ネナ……もしかして」
行方不明のノイス捜索の時だったか、リズカードが電子配列を読み取った時と似た感覚がある。リズカードはその勘だけを頼りにスマートデバイスをかざしてみた。
次の瞬間、デバイスが反応した。地図が起動して、とある座標地点が画面に表示される。
そのピンに刻まれた名前は──コントラ・ディアノメアス。
「
うめくようなリズカードの呟きは、エレベーターの作動音に吸い込まれて消えていった。
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