第3話 ゲームは、やっぱ人選が重要でしょ


 ゲームマスターNは画面を切り替えた。


「続きまして実際の人選、つまりメンバー選択へと移ります。」


 画面の端に先程、俺が選んだ 

 仲間

 英雄

 敵 の項目が表示された。

 それぞれ一人づつ検討して選んでいく。


「M様、まず始めに仲間設定 男女ABを決めてください。

 この設定はスキップも可能です。いかがいたしますか?」


 俺は既にイメージしている設定についてゲームマスターに即答する。


「男Aを仲間設定ON、

  。」


「同時ONですか。随分難しい設定にされましたね。

 攻略難易度がね上がりです。

 それでは画面上にある該当のボタンを押して下さい。」


 画面上のABそれぞれの該当ボタンを押す。


「今、条件にあったプレイヤーをAAII(こっちの世界のAI)が

 数名ピックアップしています。少々お待ちください。」


 AAIIが次々ピックアップし、画面に数名の顔写真、性格、特徴などが表示された。


 おススメを参考にしながら、最適な人を次々と選んでいく。

 選びながら俺仕様のゲームが徐々に仕上がってくるワクワク感が止まらない。




 途中、背景や雰囲気や家の設定も加えていく。


 ゲームをよりリアルで面白くする為だ。



 このゲームの壮大な所はキャラクターとの対戦ではなく、

 実際の対戦相手がAAII(AIの様な働き)を通して

 向こう側で全て繋がっている事だ。


 AAII、つまりゲームの知能がお互いの希望に沿った対戦相手を

 数名ピックアップしてくれる。


 その中から姿、能力、特徴を見て、自分に合ったメンバーを選択していくのだ。


 この人選でゲームの楽しさが左右する。

 ゲーム中は何が加点かも忘れて熱中し地獄行きになりえる。

 いかにマイナスポイントにならないか、

 俺のアバター操作テクが結果を決めるのだ。



 だがプレイヤースキル高レベルの俺は、もちろんそれだけじゃ足りない。


 普通レベルのメンバーだけではきっと物足りなくなる。


 そこで同じプレイヤースキル高レベルの親友を

 最大の対戦相手にする。


 今回俺は没頭型のNタイプつまり通常タイプを選び、

 親友Fは没頭型のDタイプつまり困難タイプを選ぶそうだ。


 ゲームは大きく分けて没頭型と接続型があるが

 俺は没頭型を繰り返し楽しんでいる。


 加点も多いし、最近人気が出て申し込みも殺到している。




 新規申し込みする前に親友のFに事前連絡をした。


「今回も敵設定で一緒に対戦しようぜ。」


「おー、いいよ。今回俺はDタイプ(困難)の中の悪役主役タイプにする。

 悪役で何でもあり設定のアバターにするからさ。

 簡単には逃さないぜ。死闘を楽しみにしてくれ。」


 ゲーム世界に参加するには全ての参加者は

 ゲーム世界用のアバターを使ってゲームを楽しむ。


「すげえな、悪役主役タイプか。俺は前々回その設定で大失敗したからな。

 めちゃくちゃハードル高いぞ。

 一発逆転を狙うはずが、すげえマイナスでゲーム終了だった。

 次のゲームができるまでコインを溜めるのにまじ苦労したよ。」



 親友Fの選ぶ悪役主役タイプは、かなり高リスク高配当って感じだ。


 チャレンジャーだけができる究極のゲームだ。



 前々回の俺の悪役主役設定ゲームは、結局、悪物にめられ続ける

 ゲーム展開になりドボンした。

 笑えない。


 ちょっと自分を過信しすぎたかな。


 あの後、ゲームが終わって、大失敗に気が付き、

 やっちまったって思ったよ。


 ゲーム中は俺様天下に設定を変え続けて、いい気になっていたけど

 気が付けばポイント全部パアだ。


 あんなに激しく対戦して苦労して得た金は

 子供銀行のしかもゲスな金だったって訳だ。

 ゲームだから仕方ねえけどさ。


 熱くなるとゲームに没頭ぼっとうし過ぎて見境みさかいなくなる。


 俺の傾向だな。気をつけなきゃ。




     <次回は親友F、仲間設定ピコとの話です>


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