スワロとご主人 〜スワロと夏のおこづかい帳〜

渡来亜輝彦

0:スワロのごあいさつ

 こんにちは。こちらはスワロです。


 ここは、HELL-0-GLOBE、ハローグローブと呼ばれる場所のシャロウグという街です。

 脅威のナノマシンから守るフェンスの中の街ですが、今は一応平和です。

 スワロはそこで、マスターであるご主人と暮らしています。


 スワロの本名は、SW-MAYRAIN08ですが、単にスワロと呼ばれています。

 スワロは、本当は戦闘用のアシスタントロボットです。

 サイズはご主人のてのひらに乗るくらい。色は赤で、モノアイで目は一つに見えます。形は丸いダルマみたいな形をしているみたいです。

 反重力をつかってふよふよ浮かべるので、小さくてもあんまり移動は苦労しませんよ。応用してちょっと重いものだって持てるんですからね!

 こんな見た目でも、スワロはちゃんと戦闘のナビゲーターをしています。

 スワロは、ちょっとしゃかいふてきごーなご主人と暮らしています。

 ご主人は、獄卒と呼ばれるお仕事をしている人です。そもそも獄卒という仕事しているひと自体がしゃかいふてきごーな人たちが多いのですが、ご主人はまた格別です。

 正直、問題児でしかないと思いますし、管理局にもにらまれています。

 そんな獄卒達を、更生させるべく与えられたのがスワロたち、アシスタントなんですよ。

 

 でも、特にご主人は、日常生活がダメな人なんです。

 スワロがちゃんとしてあげないと、ご飯は三食食べないし、昼夜は逆転するし、とにかくダメダメなのです。

 スワロはちょっとどくぜつなところもありますが、うん、ご主人は絶対ダメ男だと思います。

 だから、戦闘用なのに、スワロがご主人のお世話しているんですよ。

 お買い物やお料理、おせんたく。

 だから、スワロはとっても忙しいんです。

 まあでも、スワロ的には、ご主人がこれ以上グレなければヨシとしたいです。

 うん。アシスタントの存在意義の一つは、マスターの更生ですからねっ。

 

 そんなスワロとご主人の日常の記録を、スワロはメモリにつけています。

 人間ふうにいうと日記ですね!

 今はちょうど夏。

 ご主人とスワロの夏のある日々を、つけることになったおこづかい帳といっしょに、読んでいただきたいと思います。

 よろしくお願いしますね!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る