第76話施設案内
超越者襲来とかいうトラブルもあったが理事長から特別補講の詳細を教えてもらう。
「まずは自己紹介させていただきますね、この学校の理事長を務めてる
「結城真白です」
「それでは、結城様方にやってもらいたいことを説明しますね。この理事長室に来るまでの間にダンジョンを見かけたと思うんですけど、Bランクダンジョンに入って生徒たちに攻略の姿を見せてあげてください。他は生徒の戦い方を見てアドバイスしたり模擬戦したりはお任せします」
事前に如月さんから聞いてた内容と変わりはないな。
「特別補講の内容は分かりました、生徒たちに教える前に学校内を見てきていいですか?」
教えるにしたってここの施設に何があるか分からない、ダンジョンに関してもまだ2つしか見てないしな。
「それでは案内役として御影を連れて行ってください、この学校は敷地が広すぎて初めて来るものは迷子になるんですよ――――――御影、結城様方を案内してくれ」
「畏まりました……それでは私に着いてきてください」
狐塚さんの申し出で御影さんに案内されることになった。御影さんは一旦建物の外に出てから右側に向かって歩いて行くと闘技場があり上の座席から覗くと100人以上の生徒が15メートル離れた的に向かって魔術飛ばしていた。
「あちゃーあれは駄目だね」
「そうですね、上手く制御できてません」
2人が言うように魔術を飛ばしてるが3メートルあたりから制御を失い全く別の方向に飛んでいく。
「あそこで練習してるのは今年から入った新入生ですね」
道理で魔術もまともに出せないわけだ。魔術を遠くまで飛ばすには魔力操作が大事でこれが出来ないと魔術を出す意味がない。因みにだが俺と奈々は魔術を纏ってるがこれは飛ばすよりも難しい、纏うには魔術を変形させないといけないからな。
「近接職は居ないんですか?」
あの闘技場の中には魔術士しか見当たらない。
「近接職は隣にある第二闘技場で練習してますが見に行きますか?」
「すごいですね~こんな大きい闘技場がまだあるんですね~」
「全部で3つありますが生徒数が多いのこれでも足りません」
ネットで調べた時は今年の入学者は3000人は超えてたはずなので足りなくなるのも頷ける。
「近接も見に行きたいんですけどいいですか?」
「了解しました、それでは着いてきてください」
第二闘技場は隣なので直ぐに到着した。上から見ると先ほどと同じぐらいの人数の生徒が居る。生徒達は刃の潰れた剣を素振りしてる。型でも教えてるのか少しでも剣筋が違ったら教師なのか男性が指摘してる。
「………これはなんというか…」
「……さっきの魔術でも思ってたけどこっちはさらに酷いね」
酷過ぎるだろ、あんなことしても精々体力がつくぐらいで実践だとほとんど意味ないどころか死ぬリスクが高まる。モンスター相手に型をこだわりながら戦闘するなんて愚の骨頂だな。その型が全て効かない相手だったらそこで思考停止して殺されるのが落ちだろうな。
「……やはり結城様達から見てもあの練習法は意味ないと思われるんですね」
「その言い方的に俺達以外にも言われたんですか?」
「はい、結城様達を迎えに行く前に超越者様が来まして近接の練習は意味がないので止めた方がいいと申されました」
まぁ、だろうなとしか言えない。あの女性なら分かるよな。
「AランクやSランクを目指すなら人の真似なんかしてないで自分だけの戦い方を見つけた方が確実に早く強くなれますよ。模倣は結局本家には勝てませんからね」
「…そうなのですね、あの男性が教えるようになってから近接職の練度が下がっていたので原因を探ってましたが分かりました」
第二闘技場を後にしてから図書館や医療棟を見て周ってたらお昼前になったので食堂へ行くことになった。まだ授業中なのか食堂には生徒の姿は見えない。
「うわぁ~色んな種類ありますね~真白先輩は何にしますか?」
和食や洋食に中華まで揃っており、どれもおいしそうだ。様々なメニューの中に一つ気になるのがある、それにはランキングメニューと書かれており上位20しか頼めないと書かれてる。
「このランキングってなんですか?」
「ランキングはここに入学するときに付けられる順位ですね、上位だと寮の部屋が豪華になったりと色々特典があるんですよ。順位を上げるには模擬戦を申し込み勝てば上がります。申し込まれた方は断れません、後は模擬戦は1週間に一回しかできないぐらいですね」
へぇーだからネットでは実力主義みたいな学校と言われてたのか、だとしたらこのランキングメニューは気になったけど食べれないな。
「それじゃあラーメンにしようかな」
各々が頼み窓際の席で食べてるとスピーカーからチャイムの音がなった。授業が終わり廊下が徐々に騒がしくなってきており食堂にも生徒が入ってくる。俺達はローブを被ってるがあれだけ大会で派手に暴れたらローブの装飾でバレるよなーさっきから凄い見られてるしな。
「さてと、今日の午後から教えればいいですか?」
「そうしてくださると助かります、ここでは騒ぎになりますし教員室に向かいたいと思いますが大丈夫ですか?」
全員食べ終わったみたいだしこれ以上ここに居ても邪魔になるだけだな。
「貴方がマシロね私とパーティー組みなさい!」
移動しようと立ち上がった瞬間後ろから上から目線の発言が聞こえた。本当にこういう面倒ごと増えたよなぁと思いながら振り返ると気の強そうな赤髪の女性が立っていた。
「誰か知りませんが急にそんなこと言われても無理です。……それじゃあ俺達は行くので」
そう言い残して赤髪の女性の横を通ろうとしたら手で遮られた、赤髪の女性を見ると凄い睨んできてる。
「はぁ……なんでいつも遠出するとこうなるのかな、早く退いてください邪魔です」
「私とパーティーを組むまで退くつもりはないわね」
本当にこの手の奴は何処にでもいるな。誰か呪われてるんじゃないかと思うぐらいこういう展開に遭う。
「……ッ!」
しょうがないからいつも通り威圧を掛けるが青ざめて震えるだけで腰が抜けたり逃げ出さないのは素直に凄いと思う。
「メンバー全員が認めた人しかパーティーに入れないので組むのは無理です」
最初の入りから間違えたな、パーティーに入りたいならあんな上から目線で言うべきじゃなかったな。奈々達はキレてはないがよくは思ってないのか冷ややかな目を向けてる。
「御影さん案内よろしくお願いします」
「……ッ…よくも私をバカにしたわね、マシロに模擬戦を申し込むわ私が勝ったらパーティーを組みなさい!」
何言ってるんだこの女、俺はまずこの学校の生徒じゃないから模擬戦なんて受けられない。なにより俺にメリットがなさすぎる。
「話にならないな、第一俺はこの学校の生徒じゃないから模擬戦は受けられない。受けるメリットもないしな、あまりふざけたこと言ってると痛い目見るぞ」
騒ぎを聞きつけて人も増えてきたことだし無視して移動しよう。
「へぇーなんだメサイアに勝ったのに私との戦闘からは逃げるんだ、所詮ただの腰抜けみたいね。顔はイケメンでも中身が伴ってないと駄目ねほんとダサい」
あーバカなことしたなコイツ俺を煽ったみたいだけどそれでキレるのは俺じゃないんだよな。
「……ご愁傷様、でも自業自得だからな」
「なにわけわから……な、なにこの圧、それに体が勝手に震えてる…?」
ダンジョン高校は更地になるかもな……狐塚さんにどうやって謝ろうか今から考えておくか。
「ねぇ?さっきから何わけわかんないこと言ってるのかな?そんなにパーティー組みたいなら私達と模擬戦しようか、勝ったら私達も頼んであげるから…ね?」
「安心してください、死なない傷なら私が全部治せますから。本気でやりましょうね?」
「ダンジョン高校ですからね~やっぱりモンスターとも戦った方がいいと思うんで沢山呼びますね~?」
こえー最近彼女たちの後ろに鬼や般若が見えるんだけどあれ幻覚だよな、見てるとたまに目が合うんだけど…あ、どうも……見てたら会釈されたんだが。
「え、え、あのーやっぱり撤回し……」
ヤバい雰囲気を感じたのか自分の言葉を撤回しようとしたがあまりにも遅すぎたな。
「えーそんなこと言わないでよ?さっきまであんなに戦いたがってたじゃん。さっ御影さん早く模擬戦出来る所に案内してください」
「遠慮は要りません、今日は元々施設見て終わるだけでしたから時間はたっぷりあります」
「そんなに震えて武者震いってやつですか、やっぱり戦いたいんじゃないですか~そんなに期待されちゃうと私もやる気出ちゃいますね~」
分かってて皆やってるからすごい質悪い、今見た人にどっちが悪者か聞いたら十中八九奈々達って言うだろうな。
結局その後は奈々達の圧で赤髪の女性は顔とスカートを濡らしながら土下座して謝ってきた。なんか大勢の生徒に見られながら土下座する赤髪の女性があまりにも惨めで可哀そうな姿に見えたので許した。めんどいぐらいで元々キレてないしな、ただ別れ際に俺を見ながら頬を赤らめてはぁはぁしてたのはすごい気持ち悪かったが。
「全く真白君は優しすぎだよ!ああいうバカは一回死ぬぐらい痛い目見た方が更生するんだよ!」
「奈々の言う通りです」
「真白先輩は優しいところが長所であり短所ですからね~」
みんなが頬を膨らませて抗議してくるが、本当にこの3人が模擬戦したらここ本当に更地になる。もう手遅れかもしれないが怖がられたら教えるのに支障をきたす可能性がある。
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