第9話悪役令嬢は引きこもり!?

――これは一体どういうことだ?

なんで体を明け渡すような真似をしたんだ。普通、嫌だろ。

別人が自分の体に入り込むなんて。


「おい、リーグレット! 聞こえるなら返事をしろ。どういうことだ、これは!」


そのとき、目の前に――突然、扉が出現した。

恐る恐る扉を開けると、そこにはリーグレットがいた。……ジャージ姿だった。


「うるさいわね」

髪をボサボサとかき上げ、片手にはポテチ。


しかも、その扉の奥を覗くと――そこは俺の前世の四畳半の部屋だった。


「な、なんでお前が俺の部屋にいんだよ!」


「それ、あんたが言う?」と鼻で笑うリーグレット。

「まぁいいわ、入って」

そう言って手招きしてくる。


部屋の中にはゴミが散乱していた。

確かに、俺の部屋だ。


(なんだこれ……前世の俺、なんだかんだで掃除くらいはしてたぞ)


そんな俺を見て、リーグレットが肩をすくめた。

「片付けんの、めんどくさいのよ。いつもはメイドがやってたし。まぁいいわ」


そう言いながら、ゴミをどかして座布団を引っ張り出し、俺を座らせる。


(なんだこいつ……腐っても令嬢だったなんて思えないな)


リーグレットはポテチをつまみながら言った。

「ここはね、あんたの精神世界みたいな場所。私はここにずっといたの」

「ここには別の世界の食べ物がたくさんあって、面白いから――私はもう、この世界に引きこもることにしたの」


「……はぁ!?」 

何言ってんだこいつ


やっと問題が少しずつ解決しそうだったのに、まためんどくさいのが出てきやがった。

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