探偵の工藤です。推理はしません。

第15話 今日のどぅーでもいい話（その②……？）

「えーと佐藤（さとう）さん、このアカウントで何かしました？」

「別に何もしてないよ」

　じゃあ何でこんなフォロワーが少ないんだろう……。

　テキトーにフォローしまくれば１００人くらいは誰でも行くのに、４人って……。

「別にフォロワーなんて少なくても支障ないし、気にしなくても良いんじゃないですか？　まあ、どんな呟きがバズるか分からないのがツブヤイチャーなので、佐藤（さとう）さんにもチャンスはありますよ」

「随分と饒舌だね。自分が十万人居るからって、余裕のつもり？　工藤（くどう）くん」

「そんなつもりで言ったワケじゃ……」

　ブスッとした表情で、スマホを操作する佐藤（さとう）さん。

（何か呟いたようだな……）

　確認してみると、

《今日のさとぅーでもいい話。砂糖って甘いのれす。幽霊は殴打しても倒せないのれす》

　待った待った待った待った待った待った。

「ちょっとぉ！　なに人の呟きパクってんですか！」

「言いがかりは止めてほしいな～工藤（くどう）くん。マーちゃんが考えたんだもん」

　いや明らかに俺の『どぅーでもいい話』から窃盗してるよね。

　つーか『さとぅーでも良い話』ってなに？

　何にかかってんの？

「マーちゃんはね、砂糖が甘いってこと皆に知ってもらうために呟いたんだよ」

　全人類が知ってると思うんですが。

「佐藤（さとう）と、さとぅーが上手い具合にかかってて絶妙でしょ？」

　何にもかかってないです。そもそもさとぅーってなに？

「佐藤（さとう）と砂糖もかかっててスウィートなワケ」

　糖分ゼロのスカッスカなスポンジだよそれ、何もかかってないから。

「この呟き見た人が、幽霊は殴打しても無駄だってことも、さり気なく知れる最高の呟きになっちゃった」

　何の有益性も無い呟きです、あるとしたらさり気ない異常性。

　こんなしょーもない呟きしてるからフォロワーも少ない――、

《【佐藤探偵事務所（公認）】　フォロー２０００人　フォロワー５０万人》

　何でだああああああああああああああああああああああ！

　トレンド入りするほどバズってんだけど。

　呟きに『いいね』が百万突破したんだけど。

　え、なに？

　何がどうなってこうなったの？

　つーかこんなのにいいねしてるヤツ誰？

　コメント欄から見てみるか。

鳳凰【へー。砂糖って甘いんだネ。天界でパフェ作るときにいれてみよっと】

宇宙人（火星）【愚かな地球人が。有益な情報ありがとよ】

羽ばたいて対峙するＧ【砂糖が甘いだって？　な、なんか本能的に惹かれると思ったら！】

獄炎の覇王【ほう。砂糖は甘いのか（ペロッ、これは砂糖！）】

通りすがりの神【砂糖にそんな効果が？　不覚！　下界のモノに教えられるとは】

　人外ばっかじゃねーか。

　ツブヤイチャーってそーいうトコだっけ？

閻魔大王【地獄に来た者には砂糖を出さないようにしよう】

天使【では天国に来たかたには角砂糖を配りますよ】

閻魔大王【なにいい？　我が地獄でも角砂糖を配るぞ！】

天使【ふふふ。二番煎じですね。自分で何かを考える頭は無いんですか？】

閻魔大王【何をををををを？　てめ、ちょっと公園のベンチに来いや！】

天使【良いでしょう。今度こそ決着を着けましょう！】

　なんか地獄と天国の使者が決戦することになってるし。

宇宙人（木星）【砂糖か……。良いことを知れた。これで地球侵略の必要が無くなった】

　さり気なく地球救ってるし。

千手観音（一本目）【お茶に砂糖を混ぜて】

千手観音（二本目）【甘茶を作りましょう】

千手観音（三本目）【そしてオヤツの時間に】

千手観音（四本目）【みんなで飲みましょう】

　腕一本ずつでかさ増ししてる奴も居るしよおおおおおお！

　色んな次元を巻き込んで凄いことになってんだけど。

　今の呟きの何がそうさせたの？

「どんな呟きがバズるか分からない……。それがツブヤイチャーだよ、工藤（くどう）くん(笑)」

　やかましいわ。

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Ｎｅｘｔ、くどぅー、Ｈｉｎｔ→→→【未定】

『とうとう未定になったくどぅーＨｉｎｔ！』

『もちろん、一話からライブ感で書いてるからこうなる！』

『でもギャグ作品だから問題なし！』

『どんどん探偵から遠ざかるよ！』

『本当に恋はスリルとショックとサスペンスなのか？』

『お楽しみに♪』