ひだまりの夏
水島あおい
第1話
森越学園芸能科……
此処は都内?もしくは芸能活動が可能な高校に行っていた芸能人達、もしくは人気が上がって単位を取るのが難しくなった人気スター達が、高卒の資格を得るために駆け込む、いわば駆け込み寺のような場所である。
だから此処には、人気スターばかりが集まって来る。
この学園には普通科もあるのだが、すぐ隣の棟には、超人気スター達がいる芸能科があり、同級生として彼らを見る事が出来るためか、出生率が下がって子供の数が減って、高校に寄っては定員割れを起こしている所も少なくない現代においても、倍率は約20倍という驚異的な数字を出している。
「普通、同級生にサイン求めたりしないんじゃない?」
秋葉灯(ともる)は呆れたように、口を開いた。
「同じ学校の特権って奴?もうウンザリなんだけど」
「俺も事務所から言われててさ。一般の子にサインするなって」
「それ言ったらさ、私は同級生だもん。だから一般の子じゃないでしょってさ」
久川蒼(あお)も苦笑いになっていた。
超人気アイドルICE(愛CE)のメンバーである灯と蒼は昼休みに、教室で席に向かい合ってお弁当を食べていた。
これも久しぶりの事である。
授業は午前中しか受けられない事が多く、
いつもはTV局の控室にあるお弁当が、2人の昼食である。
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