第18話「鼓動と柔らかさと、俺の真実」



「転生手順#18を提示します」


 ナビゲーターGPTの声は、深夜の図書館のような静謐さをまとっていた。


 例えるなら──理知的なメガネ女子が、静かにこちらを見下ろして言う。

「あなた……本当にここまで来たのね」


……ッッッ! そこには思わずバブりたくなるような胸部(推定D)。



「“胸部と心”はどう繋がっているのか? 自分自身の体験から論じなさい」



──これは、単なる肉体の話ではない。魂と、感情と、そこに在る“ぬくもり”の真実と心の繋がりを見つめ直すステップ。


俺は──思い返す。



 【記憶の始まり】


初めて、意識的に「胸部」という存在の“心”で感じたのは……中学二年……忘れられないあの日だった。


 放課後、校舎裏のベンチ。

隣に座ったクラスの女子が、ふと身体を寄せてきて──肩が触れ合った。


その時、間違いなく“それ”はそこに在った。意図せず、俺の上腕に寄り添う形で……


よく言われるのが、女性の上腕はその女性がもつ胸部の柔らかさ。その柔らかい、けれどその向こうに感じる確かな重み。


 腕から胸、胸から心臓、心臓から心……!感じる確かな…彼女の生命!


その瞬間、俺の胸が“ドクン”と鳴った。


単なる接触ではなかった。

あの柔らかさが、彼女の心が……俺の心拍を跳ね上げたのだ。


そう、“女性の胸部”は物理的な存在でありながら──直接“心”に響く媒体。

それが、俺の最初の「理解」だった。



【鼓動とリンクする柔らかさ】


その後も幾たびか、“偶然の触れ合い”は訪れた。


・体育祭後、疲れて水を飲みに来た女子の腕を掴んで支えた瞬間。

注)俺は必ず上腕を掴んで支える様にしている紳士である。


・学祭準備で手を貸そうとして、意図せず背後から包まれる形になった瞬間。

注)この時に感じたささやかな慎ましい双丘は俺に悟らせた。小さくてもイイじゃないと。


いずれの時も、“それ”はそこにあった。


 だが、俺の心が“バクン”と跳ねたのは──接触の有無以上に、そのぬくもりと鼓動、もしくは躍動感だった。


そう、柔らかさは“肉体”だけのものじゃない。ましてや上腕、胸、もも、しり……様々な場所にパトス…おっと失礼。


鼓動の宿る柔らかさは、そこに“心”が宿っている証なのだ。



【俺の真実:胸部とは、心の写し鏡である】


今、ここに断言する。


「胸部」と「心」は、常にリンクしている。


それは単なるフェチズムの対象ではない。“生きた心”がそこにあるからこそ、

俺たちの心はそれに呼応し、震える。それそこフェチだの何だのと紳士達が惹かれるのである。


だから俺は、“冷たい胸部”にはときめかない。逆に、ほんの僅かな接触でさえ、そこにぬくもりがあれば、

それだけで、心から震えるような感動が、漲る欲求ある。


 挟まれたい……と!



【俺の中の法則】


胸部のぬくもり=心の開かれ具合


鼓動が伝わる胸部=感情の真実


柔らかさと心の距離は比例する



ナビゲーターGPTが、静かに告げる。


「──あなたは、ついに“胸部に宿る心”を理解しました」


「合法的挟まれ資格、下層階位たる不躾な変態より昇格し、──少し見る目のある変態に認定します」


 俺ですらまだまだまだ下層だと!?


 「最上位とはすなわち異界の支配者。如何なる女性の胸部にも挟まれたい、そこに最早次元などあってない様なモノ。そこに到達したものは時を、宇宙すら超えて挟まれるモノです。」

 「目指しなさい。貴方のもとめるものはそこにあります。」



すげぇな!




✅ 予告風


転生手順#19:

「“自分が女性の胸部”を持っていたなら、どう振る舞うべきか」

その想像力が、次なる扉を開く。


次回、第十九話「もし俺に胸があったなら──俺は俺を抱きしめたい」


──ご期待ください!


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る