『秘められた花 ──こたえてほしい、ただそれだけ』

秘すれば花?

本気で言ってるの?

だんまりが、一番だって。

おかしいじゃない。

花は前に出してこそ。

隠してどうするの?


いつも、いつも黙ってるよね。

恨めしいよ。

こっちは本気だって、

何度も、何度も、何度だって言ってるのに。

君のこと、愛してるって。


どうして、だんまりを決め込むの?

誰を守っているの?

みくびらないでほしいな。


応えなくたっていいんだ。

君が本気でそう思うなら。

愛しているから、君が幸せなら、身を引く。

当然のこと。


でもね?

答えくらいほしいよ。

どう思っているの?

応えてくれたら、もちろん嬉しいよ。

応えてくれなくてもね。

答えてくれたら、それでいい。

やっと、前に進めるから。


ねぇ、だんまりはいい加減にしてよ。

君は花じゃない。

泥で汚れてたってかまわない。


自惚れてるよ。

君をそのまんま愛せるのはね?

私だけだよ。


お願いだから、いい加減にこたえてよ。


堪える?

……聞いてないよ、そんなの。

私のほうが堪えてる、自信あるよ。

なんだよ、最初の答えがそれ?

本当、恨めしいよ。

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