~14歳

欠格

欠落された煩悩の個性

採用された栄養に片寄った

生きづらいと、嘆くなよ品性

見上げれば、カラスに心を食われた


振り返って、奴を探した

英雄だって持て囃されて

水槽の中に置き去りにされた

可哀想な己自身を


自由の羽を受け入れれば

この辛さは、きっと消えるけど

信じられる幸福がなければ

何処にも行けない


This is a wound created by the world.


望んだ無個性、性別は虚勢

隠し事は壁に埋め込んだ

向日葵が僕を撃ち殺して

縛られた潔白に取り繕う


後悔された愛情なんて

上映されない映画館の観客だ

瞳を閉じて、触れた数だけ

人の顔を知っていくんだ


この翼が折られてしまう日を

嘆いても仕方の無いことだと

空を仰ぐ、遠い群青に

誰かの飛行雲を見る


This is the wound I created.


愛された数を数えて、世界に名前をつけて

その愚かさに、誰もが気づいていない

愛した数を恐れて、希望を愛おしんで

その虚しさに、誰もが気づけはしない


綺麗な夕焼けを

窓越しに見上げたこと

僕は忘れたりしない


この名前のない世界こそが

僕が愛すべき欠格だ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る