第13回 「デルタ・フォース」 血沸き、肉躍る! 熱血のテーマ曲が鳴り響く!!

 地獄のヒーロー、チャック・ノリスだぞ! 

 80年代マッスル・アクション映画を支えた3巨頭の一人で、あのブルース・リーとタイマン張った、伝説(笑)のチャック・ノリス。その主演作で、問答無用の人質救出コマンド・アクション映画の傑作が「デルタ・フォース」(1986)だ!


 ちなみに、80年代マッスル・アクション映画を支えた3巨頭というのは、チャック・ノリスにシルベスター・スタローン、アーノルド・シュワルツェネッガーの事である。(次点でジャン・クロード・ヴァンダム)


 とにかく、この映画を語るときに忘れてはいけないのが、映画冒頭から鳴り響く、あの勇壮なテーマ曲である! このテーマ曲がなければ、この映画の評価は、二段階ぐらい下がるんじゃないかな。とにかく、ノリが良くて、まさに血沸き、肉躍る、最高のテーマ曲!


 物語はとてもシンプルだ。テロリストにハイジャックされたアメリカの飛行旅客機。テロ支援国家に幽閉された乗員・乗客を救出すべく、アメリカ陸軍特殊部隊デルタ・フォースの精鋭たちが出動する。


 まあ、実に絵に描いたような単純明快なコマンド・アクションである。前半は、ハイジャック物としてのサスペンスもある。マーティン・バルサムやジョージ・ケネディといった70年代パニック映画の顔である俳優も出ていて、それなりの人間ドラマも描かれる。


 だけど、中盤以降は派手な戦闘シーンのオンパレード! あの勇壮なテーマ曲に合わせて、リー・マービン(!)演じる指揮官のもと、チャック・ノリスを筆頭にした精鋭兵士たちが、もう機関銃からロケット・ランチャー、果ては小型ミサイル付き装甲バイクまで駆使して敵を倒しまくる!


 しかし、こんな特殊コマンド物、今の世界情勢では、もう作れないよなあ。単純な悪役を設定することが出来ないし。あの頃のように、リアリティ無視、ド派手なドンパチだけで物語を展開するのって、もう無理があるよね。


 あの脳筋100パーセントの「エクスペンダブルズ」シリーズだって、敵の設定が難しくって、何だか裏組織や傭兵同士の内輪もめみたいな話しだし。それにしても、「エクスペンダブルズ2」でのチャック・ノリスの登場シーン、何だか笑うほど派手だったなあ。制作側の愛を感じます。


 とにかく、ひたすら派手で強さ爆発な80年代のハリウッド製のアクション巨編! 「細かい事は気にするな! とにかく、楽しめ!」というチャック・ノリスの叫びが聞こえてくるようだ。



《今回のオマケ》


 まあ、チャック・ノリスのアクション俳優としての個性、その真の魅力は、大作アクション映画ではなく、本来は硬派なB級アクション映画で映えるものだ。その観点からいうと、彼の代表作は「テキサスSWAT」(1983)になるんじゃないかな。


 後のTVドラマ「炎のテキサスレンジャー」の元になった映画。チャック演じるのは一匹狼で無敵のレンジャーで、米軍の武器強奪事件を追って黒幕の武器商人と死闘を繰り広げる。


 もう、これは現代版ウエスタン、それもマカロニ・ウエスタンと呼んでしまおう! 主人公の風貌や性格はもちろん、音楽もマカロニ風味である。馬の代わりに4WD、銃器はオートマチックにサブ・マシンガンだが、背骨はガッシリと西部劇だ。


 そして、クライマックスは空手アクションになる。黒幕のデヴィッド・キャラダイン(燃えよカンフー!)とのステゴロの殴り合いで決着をつける。これがまたB級アクション映画的に盛り上がるんだよな。


 古い映画だけど、よければ見てみてね!


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