ヒーロー


ばしょはきょうゆうスペース


しょくじをおえたみんなが

おぜんをへんきゃくしているとき


あるかんじゃさんが

おぜんをかえそうとあるいてきた


そのひとはうまくおぜんをもてていなかった

おぜんはななめになっていて

いまにも

おぜんにのったおちゃわんがおちそう!!!


まわりには_____

てがあいている

たくさんのかんじゃさん



あ、



おちる。



そこのなかでうごいたのが


_____あのこ




スっ


おぜんをつかんだ。


「_____大丈夫ですか?

私がお膳を返しておきますね」



おちそうだったおぜんをつかもうと

からぶったひとは




だれもいなかった


うごいたのはあのこだけ。

たくさんいるなかうごいたのはあのこだけ。



あのこがうごいてなかったら

おちゃわんにのこったおかゆがちゅうにまい

そしてほかのしょっきも


ガタガタガタ!


と、おちただろう


だいさんじ。




あのこはいう


_____私は今私ができることをするだけ



あのこがおぜんをつかみ

たすけたところをみたぬいぐるみたち


(※じつはね、あのこのめと

ぼくらのめはつながってるの!えっへん!)


「キャーーー!!」

「ヒーロー!!!」

「さすがーーちゃん!」

「あいしてるーー!」


はなぢ、らんぶだった!




“しんせつ”それはあのこにとってあたりまえ

“しんせつ”だとおもってやってない



_____私がした行動に後から名前がつく


それが“親切”。



ほんとうにすてき

ぼくのあこがれ





あのこはきのう

ようすがおかしかった_____



きのうはエリさんがきた

そしてあのこのうでをつかんで

きょうゆうスペースへとつれていった


6びょうとうにはエリさんのともだちが

たーくさん!ほぼみんなともだち!

かんごしさんもともだち!


それはもともとエリさんが

6びょうとうにいたから。


エリさんはあのこをとなりにすわらせ

しょうかいした


「このこはーー。」


そしてエリさんのともだちが

なのり、よろしくといった


みなはタバコなかまらしい

10じ40ふんからいくやくそく。

それまでのじかんつぶし


たわいもないはなしをしていると

いつのまにか40ふん


そのなかの

とあるおじさんがいった“かねますさん”


「僕を父親やと思って頼ってええ」


エリさんがつづけていった


「なら私はーーの母親や!」


めずらしく

あのこはおどろいたかお


「_____ありがとうございます!」




かねますさんはきょうもあったとき

あいさつしてくれた!

あのこはうれしそうなえがお!

ぼくもうれしい


かねますさんは25にちにたいいん

エリさんは30にちにたいいん


きょうは21にち


あのこはすこしさびしそう



すてきなひとにであえたのに

もうすぐでおわかれ。


あのこをおいていってしまう

もともとおいていくがわだったあのこ


7がつがくれば

もうとっくに、かねますさんにはあえない。

もうエリさんにはあえない。


びょういんはそういうところ

たいいんはよろこばなきゃいけない


なみだでおくっちゃダメ

えがおでおくらなきゃダメ!


あのこはあまえんぼでさびしがりや

さきにないておく


あのこはしずかになみだをながした


_____エリさん

あのこをいろんなところにつれだしてくれる

いっぴきおおかみのあのこを

ひっぱって

あたらしいところへつれていってくれる。

そしてあたらしいおうちにきてね

こまったらきてね、そういってくれる

あたたかいひと


_____かねますさん

おもいでがほんとうにすくないけれど

とってもやさしいひと


みんながたばこへいくとき、

かねますさんはちゃかされていた


「_____父親なんかいっちゃってぇ」


そしてあのこはみた

ことばをかえさずわらったかねますさんの

あたたかくて、やさしいえみを

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