感染系怪談(希釈済み)

 高校んときの放送委員会にバカがいて、そいつが聞いたら来る系とか読んだら死ぬ詩とかの聞いたら祟られる系怪談の朗読をお昼の放送で延々と流したことがあったんですけど、朗読が雑だったのか人数が多すぎたのか何か祟り? が薄まっちゃったっぽくて、その日の放送以降、月一で飯に藁が混じるとか髪弄ると指に覚えのない茶色の毛が深めに刺さるとかの地味な被害者祟られが出たことがあって、そんで俺はこれ、聞いた翌日に右目んとこに泣きぼくろが縦に二つ増えるとかいう微妙に戸惑うけど意味分かんない感じのやつ引いちゃって、当たり前に実害とか全然ないんですけど、鏡見るたびに俺あんとき祟られたんだなって微妙な気分になったりはしてます。

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