わんぱくたーくん
カゲヨシ(景義)
第1話 コンビニ前で怒りが爆発ぜ
コンビニの前の駐車場で会社員の荒木宏太(35)と河原修斗(23)がコンビニで缶コーヒーとおにぎりを買い、2人で立ち話をしていた。
河原「先輩。午後から会議とかだるいですね。」
荒木「マジ萎えるわ。俺らなんていてもいなくても一緒だろ。」
河原「本当そうですよ。部長なんか居眠りしてないか監視してるので辞めて欲しいですよね。」
荒木「人のことジロジロみる前に自分のことちゃんとしろよって思った。自分はこの間居眠りしてたくせに、人には偉そうなこと言うもんな。」
河原「しかも僕らには言いたい放題言うくせに女性には何も言い切れないところがまたムカつきますよね。」
荒木「あー部長の顔見てるとむしゃくしゃしてきたわ。会社戻りたくねぇ。」
河原「先輩。これは今夜行くしかないですね。気になる焼き鳥屋があるんですよ。」
荒木「お前ただ奢ってもらいたいだけだろ?行ってもいいけどたまにはお前が出せよ。」
河原「懐が大きいのが先輩のいいところなんですから。ありがとうございます。」
荒木「部長は憎めるのにお前は憎めんな。」
たーくん「さっきから話を聞かせてもらったけど、気に食わないなら飲みに行かずに直接言いに行けぜ。」
荒木、河原の近くにいた高校生たーくん(18)がたまたま盗み聞きをしていて、話に割り込んできた。
河原「なんだこの不細工な高校生?」
たーくん「俺は不細工ではないぜ!お前らみたいに陰でグチグチ言う奴らかっこ悪いと思うぜ。部長が気に食わないなら直接言いに行けぜ。」
荒木「なんかこいつに説教されてるぞ。なんかウザいな。」
河原「僕も同感ですよ先輩。」
たーくん「お前らチー牛みたいな顔してると思ったら中身までチー牛ぜ。」
荒木「チー牛顔はお前だろこのイキリ陰キャが。お前はまだ世の中を知らないから偉そうなこと言えるんだよ。大人の世界に口を挟むな。」
河原「先輩こんなガキほっといてもう会社戻りましょう。」
荒木「そうだな。これ以上一緒にいると胸くそ悪いわ。」
荒木と河原が去ろうとしたときに、たーくんが2人の間に泥だんごを投げた。
たーくん「種を蒔いた大人2人が高校生を目の前に逃げるのかぜ?」
河原「なんだとこのクソガキ」
荒木「河原相手にすんなこんな奴。」
たーくん「次は泥だんごじゃ済まないぜ。」
たーくんは、空き缶を投げた。空き缶が河原の頭に当たった。
河原「いてっ。このガキ」
河原は、たーくんの胸ぐらを掴んだ。
たーくん「お前ら手を離さないと痛い目に合うぜ。」
河原「生意気なガキに制裁だ。」
河原はたーくんの頭をゲンコツした。
荒木「河原。もうその辺にしとけ。」
たーくん「うえ〜んぜ。ゲンコツとかズルいぜ。」
たーくんは、泣き始めた。
たーくん「お前らのこと全て母さんにチクってやるぜ。俺の母さんは、お前らなんかよりも100倍も強いんぜ。]
荒木「このガキ高校生にもなって母親だよりかよ。今時のガキってそうなのか?」
河原「このガキ一発叩いたし、この辺にしてやるか。」
たーくん「母さん助けてぜ!!」
たーベー「ハッハッハ!たーくんちょっと待ってな!!」
コンビニにすごい勢いで巨体の主婦がダッシュしてきた。この主婦こそがたーベー(本名:妙子)である。ちなみにたーくんの母親である。
たーくん「母さんが来たぜ!!母さん助けてぜ!!こいつらが俺をいじめるんぜ!!」
たーベー「たーくん!!辛かったな!!よく耐えたぞ!!いい大人が高校生をいじめやがって!!許さねぇ!!」
河原「すみません話を聞いてもらえませんか?おたくの息子さんが私たちに対して泥団子を投げたり、」
たーベー「お前高校生をいじめておいて言い訳するなんてとんでもねぇ野郎だな!!怒りの拳でもくらいやがれ!!」
たーべーは、河原の顔面を思いっきり殴った。河原はそのままコンビニ壁へ吹っ飛んでしまった。コンビニの壁には、大きなヒビが入ってしまった。河原はそのまま気絶した。
荒木「やべぇこいつ人間じゃねぇ。うわあああああ!!」
荒木はたまたま近くにいたタクシーに駆け込んだ。
たーくん「あいつタクシーに逃げ込んだぜ!!」
荒木「すみません。とりあえずできるだけ遠くに逃げてください。」
運転手「わかりました。」
タクシーは、コンビニから抜けてそのまま無事道路に出ることができた。
荒木「荒木すまん。あいつらが消えたら迎え行くからな。」
しかし、荒木が後ろを振り向いたらすごい勢いでたーベーがこちらに向かって走っていた。
荒木「うわっ追ってきた。運転手さんもっとスピードを上げてください!」
運転手「60キロ以上は無理だよお客さん!」
たーべーに追いつかれてしまい、たーベーが先回りしてタクシーの前に現れた。
たーベー「タクシーで逃げるなんて卑怯なやつめ!!」
たーベーは、タクシーのフロントガラスに向かって思いっきりパンチをした。すると、タクシーのフロントガラスが思いっきり割れて、タクシーも少し凹んでしまった。たーベーが殴ったことにより、タクシーが止まってしまった。
たーベー「卑怯者出てこい!!」
たーベーがタクシーを上に持ち上げて上下に振った。すると、荒木と運転手が出てきた。
荒木「ヒーー勘弁を!!」
たーベー「お前みたいな汚い大人なんて拳一発で充分なんだよ!!」
たーべーは荒木の顔面を思いっきり殴った。荒木は気絶してしまった。
たーベー「お前もお前で客に頼まれたぐらいでタクシー発進させてんじゃねぇよ!!」
たーべーはタクシーの運転手の顔面も思いっきり殴って気絶させた。
たーくん「やっぱり俺の母さんはすごいぜ!雑魚相手に一発KOぜ!!」
たーくんが後ろから追ってきた。
たーべー「ハッハッハ!本当に話にならないね!!弱いから集団でお前をいじめるんだよ!!さぁ帰るよたーくん!!」
たーくん「母さんと一緒に帰れるのはラッキーぜ。」
たーべー「今日の晩飯は、すき焼きにしてやるからな。ハッハッハ!」
たーくん「やっぱり母さんは大好きぜ。」
2人は、歩きタバコをしながら帰っていった。ちなみにたーくんとたーべーは非常識である。
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