心配性の後輩

 お疲れ様です、先輩。

 え? ここでの仕事では後輩なんだから、その呼び方はやめてほしい、ですか?

 そうは言っても、高校時代は紛れもなく先輩は先輩でしたし。年上なのは変わらないんですから、人生の先達と仰ぐのはなにも矛盾していないかと。

 というか、僕がそう呼びたいだけです。だって、まさか学生時代によくしてくれた先輩と、生まれ故郷に戻ってから再会するなんて、運命的じゃないですか?

 おっしゃる通り舞い上がっているだけなので、大目に見て頂けると嬉しいです。頼み込まれると折れちゃうところも変わりませんね。

 さて、先輩はもう定時ですよ。夜間帯は任せてください。

 お疲れ様です、先輩。本当は夜道を送って差し上げたい気持ちも山々なのですが、慣れない仕事で心労もあるでしょうから。どうぞゆっくりお休みくださいね。

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