わくわくどきどき未来ラジヲ

のらすけ

プロローグ_ある年の6月某日

 深夜放送には似つかわないアップテンポの陽気な音楽が流れ始める。


 若い女性と中年男性の聞き取りやすい明瞭な声が聞こえてくる。

「リスナーのみんな。今夜も楽しんでもらえたかな。そろそろエンディングのコーナーだ。もちろん、みんな……わかってるよね。最後はリスナーのリクエストに応えていくぜ。なっちゃん、今日、リクエスト来ている?」

「はーい、1通来てますよぉ。では、今夜のリクエストをご紹介します。ラジオネーム、流浪の黒猫さん」

「流浪の黒猫さん、ありがとう」

「『美少女ウイッチ、ウィッチダリアとウイッチマーガレットの限定コスプレ衣装が欲しい』とのことです」

「確か、シリーズもののアニメですよね。根強い人気ですよね。しかも、ド直球なリクエスト。オレはこういう趣味の塊みたいなリクエストは大好きですよ」

「そうですね。私も好きです。このリスナーの熱い想いが伝わりますよね」

「では、流浪の黒猫さんのリクエストにお応えしましょう……7月1日日曜日。あなたのリクエストは、行きつけの専門ショップで巡り合えますので、是非楽しみにしてください」

「7月1日ですよ。前の日でも、後の日でもダメです。7月1日ですよぉ。日にち厳守。必ず行きつけのショップに行ってくださいね」

「ではまた、明日のこの時間にお会いしましょう」

「またね」


 流れていた音楽のボリュームがゆっくりと上がる。そのあと、不自然にブツッという音と共に音声が途切れた。



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