宇宙船地球号って誰が言ったのだろう。調べればすぐわかることではあるが、私は調べるのが面倒などで、調べない。それくらい私は今、なにもかもが面倒だ。だから、この命も終わらせようと思う。それでは、みなさま、さようなら。


「なにこれ?」エリナが言った。

「なんだろう?」僕は答えた。

「てか、宇宙船地球号ってなに?」

 僕はスマホで検索し、

「バックミンスター・フラーって人が提唱したんだってさ」

「同じところぐるぐる回っているなんて、環状線と一緒じゃん」

「一生、降りられないけどね」

「遅延がないのはいいけどね」

 エリナが笑った。僕は愛想笑いを返した。

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